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裏生徒会と正しい使い方
第1話 『残念ながら私がその1%だ』
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です』
「成る程。彼が元気になれば何分で調達出来る?」
『7分程度でしょうか』
「流石だな」
峰年は満足しながら少し笑った。
『えぇ。彼に助けられたことも少なくありません』
 「彼も、な」
それから少しの間話をして、峰年は通話を切った。
「…うむ、随分と暇は潰れた。元来の意味は込めずに有り難う」
峰年は仙翁に携帯電話を返した。
「…そうだ、」
峰年はなんとなく手をポンと打った。
「どうしたの?」
「そういやお前に言ってなかったことがあったなとふと思ってな」
「何?」
「何か面白い話してますか?」
「わっ」
「おや」
2人が気づかない内に、よくあることだが、凌霄(ノウゼン) 葉蓮(ハレン)が2人に近づいていた。
彼女は峰年や仙翁より1学年下だが、周りに避けられているらしくよく峰年や仙翁の元に遊びに来る。
「の、凌霄さん、おはよう」
「どもっす」
 葉蓮は近くにあった椅子を引くとそれにどかっと座り込んだ。
「ふっ、流石だな。全く気配を感じなかったぞ」
峰年はニヤリと笑った。
「別に、見られたくて見られてきてるわけじゃないしいいんすけど」
葉蓮は頭の後ろで腕を組んだ。
「…そうだな。凌霄、君も道連れだ」
峰年は葉蓮を見てニヤリと笑った。
「…なんすか?」
葉蓮は胡散臭そうに目を細めた。
「私はこれから、ある組織をつくろうと思う」
「組織…?」
仙翁は少し怪訝な顔をした。
「ほーぅおーっ。で、何するんすか?」
葉蓮は投げやりな感じに言うと上を向いた。
「裏生徒会、というのを知っているかね?」
峰年は2人を見回した。
 「裏生徒会を立ち上げるんですか?」
 葉蓮は峰年を一瞥した。
 「…ほう、鋭いな」
 峰年は笑みをつくってみせた。
 「裏生徒会なんて、真似るか潰すかのどっちかすから」
 「…成る程な。では、私も一言言わせて頂こう」
 峰年はそう言うと葉蓮の肩に手をポンと置いた。
 「…凌霄、今から私の自己満足タイムが始まろうとしていたのだ。それを根元から折らないでと懇願しておこう」
 「…失礼しました」
 葉蓮は無表情で言った。
 「…というわけで、先程のネタバレを無かったことにして話を戻そう。繰り返すが、裏生徒会を知っているか?」
 峰年は余裕に見える笑みで2人を見た。
「…裏生徒会って、名前しか聞いたことないなぁ。前に近所の高校にあった、生徒会を倒そうとする組織だよね?」
「その通りだ」
峰年は頷いた。
「…それで私はなんと、驚くことなかれ、裏生徒会を立ち上げることにしたのだ!」
「「…」」

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