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スーパーロボット大戦パーフェクト 完結篇
第五十八話 見つかりし巫女
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え、そうなんですよ」
「実は」
 カミーユとカツがそうだと述べる。
「何度か死んだと思ったんですが」
「その都度ああして」
「懲りない野郎だな。しかしな」
 それでもだと。カイは話した。
「あいつもそろそろいいだろ」
「年貢の納め時ってことだね」
「もういいだろ」
 カイはハヤトにも言葉を返した。
「あいつの話をこれ以上聞くのもな」
「そうだね。もう聞き飽きたしね」
「神だのそんなのどうでもいいんだよ」
 カイの口調は忌々しげなものだった。
「もうな」
「その通りだな」
 リュウもカイのその話に頷いた。
「ああした奴が成功した試しはないからな」
「今まで何度もそういう奴が失敗してきたのは見てきたしな」
 スレッガーも言う。
「あいつもそのパターンを辿ってもらうか」
「それならですね」
 セイラはここでも真面目だった。
「今から行きましょう」
「ふむ。アルティシアもやる気だな」
 クワトロはそんな妹を見てぽつりと呟いた。
「戦うべき時だとわかっているからだな」
「そうだな」
 アムロがクワトロのその言葉に頷いてみせた。
「そしてそれはだ」
「私も同じか」
「そういうことだと思うが?」
 悪戯っぽく笑って彼に問い返した。
「違うか?それは」
「いや」
「いや、か」
「おそらくはその通りだ」
 口元とサングラスの奥の目を笑わせての言葉だった。
「やはり私もそうだ」
「ならこれから行くか」
「あの少女を救いにだな」
「イルイちゃんをな」
「人間は。全ての人類はだが」
「ああ」
「やはり狭い中に生きているのだ」
 こう言うクワトロだった。
「だから己が神だ、万能だと思い違いもする」
「そのシャピロ=キーツのようにな」
「しかし違うのだ」
「人は人だな」
「そして神は絶対者でもない」
 それも否定するのだった。
「それは全く違うものだ」
「しかしあいつはそれがわかっていないな」
「ああ、全くな」
 そうだというのだ。
「わかっていないからこそだ」
「ならだ。シャア」
「うむ」
 その呼び名にも笑顔で応えた。
「あの男にそれを見せることとしよう」
「教えるとは言わないんだな」
「上から目線はもう卒業した」
 これが今のクワトロだった。
「己だけ高みに立ってもだ」
「どうにもならないか」
「所詮それは自己満足でしかない」
 そうだというのである。
「何の進歩もないものだ」
「しかし今はか」
「そうだ。私もまた同じだ」
 こう言うのであった。
「同じ人間なのだからな」
「では同じ人間としてだ」
「戦おう、これからもな」
 こう話してであった。彼等は戦場に向かうのであった。
 銀河は今は穏やかではなかった。そしてさらなる戦乱が
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