第五十八話 見つかりし巫女
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な」
「そう言うと思っていた。それではだ」
「むっ!?」
「この程度の数で止められるとは思わないことだ」
戦闘機達を倒していく。それでシャピロを追おうとする。
しかしだ。テムジン一人で相手をするには数が多過ぎた。倒すのには問題はないがそれでもだ。時間がかかってしまっていたのだ。
それでだ。シャピロとロッサはその間に撤退を終えたのだった。
「これでよし」
「ではシャピロ様」
「うむ、去るとしよう」
「わかりました」
シャピロは悠然としてロンド=ベルから離れたのであった。
そしてだ。その頃にはだ。
ロンド=ベルと宇宙怪獣との戦いも終わっていた。ロンド=ベルの勝利に終わっていた。
しかしであった。彼等はテムジンからだ。その話を聞いたのだった。
「えっ、イルイちゃんが!?」
「シティ7にいたって?」
「何か見たって人はいたけれど」
「本当に」
「そうだ、いた」
テムジンはこう彼等に述べた。
「そしてだ。俺は」
「いや、それは違うだろ」
「そうよ。イルイちゃんはいるなんてね」
「あくまで見間違いだって思ったし」
「だから」
皆こう言ってテムジンは責めなかった。それよりもだった。
問題はだ。イルイのことだった。
「どうする?それで」
「シャピロの野郎にさらわれるなんてな」
「ああ、これはまずいよな」
「確かに」
このことを危惧せずにはいられなかった。そしてだった。
「よし、こうなればだ」
「はい」
「救出ですね」
皆葉月博士の言葉に応える。
「それならこれから」
「あいつを引き摺り出してですね」
「そうして」
「いや、引き摺りだすことはない」
博士はそれはいいというのだった。
「向こうから来るからだ」
「あっ、確かに」
「あいつはプライド高いですからね」
「いつも自分から出向いてきますし」
「それなら」
彼等はこれまでの幾度の戦いでだ。シャピロのことをわかっていた。そのプライドに凝り固まった性格のことをよくわかっていたのである。
それならばだ。彼等は言った。
「よし、それならここは」
「待ちますか」
「ちょっとの間だけ」
「そしてその時だな」
忍がここで言った。
「あの野郎、今度こそ叩き潰してやるぜ」
「そうだ、藤原」
博士はその忍を見て述べた。
「あの男は君が倒すのだ」
「博士、それでいいんだな」
「君しかいない」
忍しかというのである。
「それはだ」
「当たり前だ、あいつだけはな」
忍の敵愾心が極限まであがっていた。
「このダンクーガの、俺達の力で叩き潰してやるぜ!」
「そろそろあいつとも決着を付けるべきだしな」
カイがここで言った。
「あれだろ?バルマー戦役の頃からの因縁だったよな」
「え
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