第五十六話 終局
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第五十六話 終局
ロンド=ベルはだ。何とか生き残った。
「やれやれだな」
「全く」
「死んだ奴はいるか?」
このチェックもされる。
「洒落にならない激しい戦いだったけれどな」
「誰かいるか?」
「大丈夫?」
「撃墜された機体はなし」
まずはこのことが確かめられる。
「それにパイロットの戦死者もなし」
「クルーも」
「重傷者もなし」
「奇跡ね」
「そうだな」
皆本当にそう思うのだった。
「あの状況でそれはな」
「ガルラ帝国との決戦並に激しい戦いだったな」
「全くだぜ」
戦いを思い出しての言葉である。
「それでだけれどな」
「ああ」
「それで?」
「わかったよな」
問うのはいきなりであった。
「第一一七調査船団のことは」
「ああ、わかった」
カナリアが答えてきた。モンスターからの通信だ。
「今ここにキャサリンがいる」
「そう。それでキャサリンさん」
「どうなんですか?それで」
「バジュラは」
「ええ、まずはね」
ここでだった。キャサリンは話すのだった。
「バジュラは独自の。思念をお互いに送って意志を疎通しているわ」
「やっぱりそうなんですか」
「それもはっきりしたんですね」
「それが」
「そうよ。それでね」
キャサリンはさらに話す。
「バジュラの生態は蜂に似ているわね」
「蜂ですか」
「それなんですか」
「そうよ、それよ」
こう一同に話す。
「つまり女王がいるわ」
「女王のバジュラ」
「クイーンバジュラですか」
「つまりは」
「そうよ。クーンバジュラね」
まさにそれであるというのである。
「それがいるわね」
「それがバジュラの母星にですね」
「いるんですね」
「つまりは」
「そうよ、いるわ」
また話されるのだった。
「そしてその星はね」
「それはこちらでわかった」
キリコだった。
「我々が今から向かう星だ」
「そこがバジュラの星」
「そここそが」
「それじゃあ」
「決戦となるな」
キリコは簡潔に言った。
「そこでバジュラとだ」
「いえ、それがなのよ」
ところがだ。今度はリツコが一同に話してきた。
「どうやらね」
「どうやら?」
「どうしたんですか、リツコさん」
「バジュラは元々それ程攻撃的な生物ではないみたいなのよ」
「えっ、あれで?」
「あれでなんですか?」
「まさか」
「いや、その通りだ」
サコンも言ってきた。
「バジュラは本当にだ」
「好戦的じゃないんですか」
「好戦的な存在じゃない」
「証拠は」
「ある。データにだ」
それもあるというのだ。
「間違ってもこれまでの様なことはしない種族らしい」
「しかしそれでも今まではど
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