第五十六話 終局
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がな」
「けれどですよ」
ここで反論するのは柿崎だった。
「向こうは攻撃して来ますよ」
「そうです。それはどうしますか?」
マックスもこのことを問う。
「こちらは攻撃しないんじゃあまりにも無茶です」
「心配無用!」
だがここで大河が言う。
「既にその備えもある」
「その備えとは」
「一体」
「それを今から言おう」
こう言ってであった。彼はすぐにだ。
命とスワンに対して告げた。
「二人共、いいな」
「はい」
「あれデスね」
「そうだ、時は来た!」
確かな声で叫ぶ。
「あのデータをフロンティアの全てのパソコンに転送するのだ!」
「了解!」
「送信です!」
そうしてであった。あのデータがフロンティアの全てに伝えられた。
するとだ。彼等の動きが止まった。
「なっ、何!?」
「グラス大統領はバジュラに殺されたのじゃない!?」
「今の大統領にだって!?」
「それにこの資料は」
「データも」
レオンの直接の関与を示すあらゆる証拠も送られていた。
「こんなに正確だと」
「ああ」
「間違いないよな」
「そうだよな」
「じゃあやっぱり」
「あれは」
特にだ。軍の間で動揺が走っていた。
そしてだ。レオンの周りでもだ。
「大統領、これは」
「一体どういうことですか!?」
「これは真実なのですか!?」
「まさか」
「馬鹿を言い給え」
何とか落ち着きを保って言う彼だった。
「これはロンド=ベルの工作だ」
「いえ、しかしです」
「ここまで確かな資料はです」
「そうはありません」
こう言う彼等だった。
「ですからこれは」
「やはり」
「そうとかしか」
「くっ・・・・・・」
レオンは取り繕うことができなくなり歯噛みした。そしてであった。
同じく関与を暴かれた美知島はだ。部下達に静かに告げていた。
「オニクスもだ」
「はい」
「オニクスは」
「稼動を停止させる」
そうするというのである。
「パイロットの二人は自由にしてあげるのだ」
「では彼等の戦いは」
「もう」
「そう、終わりだ」
穏やかな声で話す。
「君達もだ。君達を更迭する」
「更迭!?」
「ですが」
「君達は何も知らなかった」
これは事実である。彼の部下達は彼とレオンの企みのことを何も知らなかった。彼はこのことを今はっきりと言ったのである。
「私の独断でしたことだ」
「しかし閣下」
「それでも」
「君達は既に更迭、今の役職から解任した」
まだ言う美知島だった。
「では。さようなら」
「閣下・・・・・・」
「それでは」
「別れを言うのは一度だけだ」
美知島はこれ以上言おうとしなかった。
「それでは。いいな」
「はい・・・・・・」
「で
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