第五十六話 終局
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いと許さないから」
「そうしろっていうんだな」
「そうよ、絶対によ」
またこの言葉を出してみせる。
「絶対によ。わかったわね」
「ああ、わかった」
アルトも頷く。そうしてだった。
「じゃあな」
「ランカちゃんみたいないい娘はいないわよ」
また微笑んでランカのことを話すシェリルだった。
「それにね」
「ああ」
「こんないい娘もいないから」
微笑んで自分のことも言う。そうしてだった。
アルトの出撃を己の場で見届けてそのうえで、だった。
「あたしの歌を聴けーーーーーーーーーーーーっ!!」
ステージにダイブしてガウンを脱いで軍服の衣装になってだ。そうしてそのうえで歌うのであった。
その時だ。慎吾は神名とスサノオの中で話をしていた。
神名がだ。彼に言うのだ。
「あのね、慎吾君」
「はい」
「隠していたことだけれど」
こう前置きしての話だった。
「真名は私に告げていたの」
「何てですか?」
「若し自分がオニクスに取り込まれて」
「はい」
「悪いことをしたその時は」
その時はというのだ。
「自分を殺してくれってね」
「そう頼んでたんですね」
「私は暗殺やそうしたことも学んできたわ」
神名は自分のことも話した。
「そう、慎吾君を守る為に」
「僕を守る為に」
「身に着けてきたわ。けれど」
顔が曇る。そのうえでの言葉だった。
「私にはできないわ」
「そうなのですか」
「ええ、できないわ」
また言う神名だった。
「真名は私の妹、それに真人君も知っているから」
「だから。それで」
「私には真名の命を奪えない」
神名のその声が震えている。
「どうしても、それは」
「それじゃあ」
「それじゃあ?」
「助け出しましょう」
これが慎吾の考えだった。
「真名さんを。そして真人さんを」
「救い出すのね」
「オニクスに捉われていても」
それでもだというのだ。
「助け出しましょう」
「そうするのね」
「はい、そうします」
確かな言葉だった。
「だって。ギガンティックは誰かを守る為の力ですから」
「慎吾君・・・・・・」
「そうよ」
ここで華都美が二人に言ってきた。
「その通りよ、慎吾君」
「華都美さん・・・・・・」
「二人共オニクスからあの二人を救い出して」
慎吾だけでなく神名にも告げる。
「いいわね、絶対によ」
「はい」
「わかりました」
華都美の言葉に二人で頷く。
「それなら今から」
「行きます」
「オニクスはフロンティアにいるわ」
そこにだというのだ。
「フロンティアの軍がいるけれど」
「フロンティアの軍に手を出す必要はない」
今言ったのはジェフリーである。
「味方だ。向こうはどう思ってるかわからん
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