第五十四話 ギャラクシーへ
[11/13]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
今度は大統領からの言葉だった。
「そうしてそのうえで、です」
「新天地も目指しましょう」
キリコの言葉だ。
「ここは」
「そうだな。それがいいな」
「はい、それでは」
「よしっ」
大統領はあらためて決断を下した。
「それではだ。ギャラクシーに向かおう」
「有り難うございます」
「いや、当然のことだ」
こう大河にも返す。
「フロンティアのその事態は見過ごしておけん」
「だからなのですか」
「レオン=三島、ここは事実を明らかにせねばな」
「はい、では」
「ギャラクシーはこれからフロンティアに向かう」
また言うのであった。
「今からだ」
「わかりました」
「それでは」
閣僚達も頷きそれでだった。彼等はそのフロンティアに向かうのだった。
この時そのフロンティアではだ。アルトが部下達を連れて訓練を行っていた。
ここでだ。部下の一人が楽しげな声で言ってきた。
「ねえ隊長」
「何だ?」
「話は聞きましたよ」
こう言ってきたのである。
「隊長シェリル=ノームと付き合ってるんですって?」
「ば、馬鹿を言え」
慌ててそれを否定するアルトだった。
「それはだな」
「嘘なんですか?」
「俺も聞きましたよ」
別の部下も言ってきた。
「それでロンド=ベルに加わらなかったって」
「それで残ったって」
「そんなことはない」
何とか事実を隠そうとする。事実はより複雑であるがだ。
「とにかくだ」
「とにかく?」
「今は訓練中ですか」
「それにバルキリー乗りのジンクスを知らないのか?」
こう部下達に言うのだった。
「バルキリー乗りはな」
「ええ」
「それでそのジンクスっていうのは」
「女のことでからかうとだ」
「ええと、確か」
「柿崎さんですか」
彼等もおぼろに思い出してきた。
「あの人ですよね」
「確か」
「そうだ。撃墜されるんだ」
アルトが言うのはこのことだった。
「何処からともなくな」
「まさか・・・・・・あっ!?」
「どうした!?」
部下の一人の今の言葉に嫌な予感がした。
「まさか撃墜されたのか!?」
「い、いえあれは」
「何だ。生きてるのか」
「あれ、シェリル=ノームですよ」
「何っ!?」
見ればだ。カタパルトで手を振っていた。それも笑顔でだ。
「迎えに来てくれたんですね」
「じゃあ本当だったんですね」
「そ、それはだな」
いよいよここでバツの悪い顔になるアルトだった。
「まああれだ」
「じゃあそういうことで」
「これ以上は言いませんから」
部下達は笑ってこんなことを言ってきた。
「撃墜されたくはないですしね」
「そういうことで」
「全く。撃墜されても知らないぞ」
憮然とした顔で言うアルトだっ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ