第五十三話 ノーザン=クロス
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いな」
こう言うアルトだった。
「だからな。いいな」
「はい、そういうことですね」
「俺達はパイロットだ」
このことを言うアルトだった。
「だからな」
「フロンティアの為に戦いましょう」
「ああ」
彼等はこう言うしかなかった。とてもである。そうしてであった。
ランカはだ。宇宙空間に漂っていた。バジュラも一緒である。
その中でだ。ブレラのハーモニカを聞いていた。
「懐かしい・・・・・・」
「懐かしいか」
「うん、このハーモニカの音」
それを聴きながらの言葉である。
「とても懐かしい」
「そうか」
「何処かで聴いたような」
さらに話すランカだった。
「遠い昔に」
「俺もだ」
「ブレラさんも?」
「そうだ、俺もだ」
彼もだというのだ。
「それでだが。これからは」
「これから?」
「何処に行く」
あらためてランカに問う。
「これから」
「この子が行きたい場所に」
あの緑のバジュラを見ての言葉である。
「そこに」
「そこにか」
「うん、そこに行こう」
こうブレラに話す。
「それは駄目かしら」
「いや」
「いや?」
「わかった」
これが彼のランカへの返事だった。
「それではそこに行くか」
「有り難う、それじゃあ」
「礼はいい」
それはだというのだ。
「俺もそこに行きたいからだ」
「ブレラさんもなんですか」
「今行きたくなった」
そうだというのである。
「だからだ」
「わかりました。じゃあ」
「行くか」
「はい」
こうしてだった。彼等はそこに向かうのだった。銀河で戦士達は歌に導かれて。そのうえで今は旅路についているのであった。
第五十三話 完
2010・8・29
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