第五十二話 ダイアモンド=クレバス
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」
「くっ、それでか」
「それでここに」
「さて、形勢逆転だな」
また言うレオンだった。
「君達を反逆罪で告訴するとしよう」
「生憎だがな」
「甘く見ないことね!」
ここでだ。二人は周りの兵士達をすぐに倒した。そうしてだった。
部屋を飛び出る。それはまさに一瞬のことだった。
「し、しまった!」
「逃げられた!?」
「まさか!」
「追うのだ」
美知島は狼狽する兵士達に冷静に告げた。
「すぐにだ」
「は、はい」
「それでは」
「そして補佐官」
「うむ」
「そろそろですな」
こうレオンに告げる。レオンもそれに返す。
「報告が入って来る頃です」
「そうだな。それはそろそろか」
「そうかと」
「むっ」
ここでだ。レオンの席の電話が鳴った。彼はそれに出た。
「私だ」
「補佐官、大変です」
「成功したな」
「いえ」
しかしであった。ここでこう言われたのである。
「それが」
「まさかと思うが」
「バジュラが突如出て来ました」
「何っ!?」
レオンの眉が動いた。
「大軍です。狙撃手はそれに襲われ」
「失敗したのか」
「殺されました」
そうだというのである。電話の向こうの声は。
「それで。作戦自体が」
「それでバジュラはどうしている」
「今ロンド=ベルが迎撃に出ています」
そうなっているのだという。
「ですから動きは何とか」
「そうなのか。そしてだ」
「はい」
「大統領は」
このことも尋ねることを忘れなかった。
「大統領は何処だ」
「今避難中です」
電話の向こうの声はこうレオンに告げた。
「あの場所に」
「そうか」
それを聞いて静かに頷くレオンだった。
「わかった」
「はい、それでは」
「後は私が行う」
彼はこう相手に告げた。
「君達はすぐにバジュラにあたってくれ」
「わかりました、それでは」
「バジュラは何としても退けるのだ」
彼もこのことは念頭に置いていた。
「わかったな」
「了解です」
こう話してだった。すぐに電話を切る。そのうえで美知島に顔を向けるとだ。その彼の方から言ってきたのであった。
「やはりこれは」
「彼女だろうな」
「どういうつもりでしょうか、ここで動くとは」
「わからん、だがだ」
「はい。今もまた好機です」
美知島はここでも落ち着いてレオンに告げた。
「すぐに大統領の先回りをしましょう」
「そうだな。そしてあの二人は」
「既に兵を向かわせております」
彼もその動きは迅速だった。
「ですから」
「我々は、か」
「大統領に向かいましょう」
「よし、わかった」
美知島の言葉に頷き。兵士達にも言う。
「それでは行くぞ」
「はっ」
「それでは」
こうしてであっ
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