第五十一話 トライアングラー
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の言葉も強気である。
「シェリルはここにいろ、いいな」
「ええ、待ってるわ」
こうしたやり取りの後でだ。戦士達は戦場に向かう。
当然ランカにも声がかけられる。彼女は今度は地上から歌うことになった。
「ペットのことは後だ」
「うん」
共にいるブレラの言葉に頷くランカだった。
「そうね。それじゃあ」
「それよりもだ」
ここでブレラはさらに言ってきた。
「御前の歌だが」
「私の?」
「御前は誰の為に歌う」
こう彼女に問うのだった。
「何の為にだ」
「誰に、何の為に」
「そうだ、目的のない歌は歌うな」
これがランカへの言葉だった。
「いいな」
「目的があって歌う・・・・・・」
「バジュラを倒す為か、違うな」
「うん、それは」
「なら御前は誰かの為に歌っているな」
あらためてランカに問う。
「ならその誰かに御前の歌を届けろ、いいな」
「そうよね」
ランカの顔は戸惑ったものから次第に明るくなってきた。
「じゃあ私は。あの人の為に」
「歌え、いいな」
「有り難う。それにしてもブレラさんって」
「何だ」
「お兄さんみたいです」
ブレラに顔を向けてにこりとして話したのだった。
「何か。本当に」
「兄か」
「私が勝手にそう思ってるだけですけれど」
「いい」
だがブレラはそれを許した。
「それならそれでな」
「そうなんですか」
「では戦いだ」
また言うブレラだった。
「御前は俺とオニクスが守る。安心しろ」
「はいっ」
こうしてだった。ランカも彼女の戦いに向かう。歌でだ。
ロンド=ベルはバジュラの大軍の前に布陣した。そこにはルカもいる。
そのルカにだ。ミシェルが言ってきた。
「おいルカ」
「はい」
「俺達は仲間だからな」
微笑んで彼に告げるのだった。
「一人で背負い込むなよ」
「えっ・・・・・・」
「何かあったら言ってくれ」
微笑んだままの言葉だった。
「それでいいな」
「は、はい」
ルカも少し明るい顔になって頷いた。
「それじゃあ」
「そういうことだ。なら行くか」
「そうですね。少佐は今は出られませんけれど」
「今絶好調のエースがいるしな」
ここで二人でアルトを見た。
「あいつがいてくれるからな」
「俺か」
アルトは彼等のその言葉を受けて述べた。
「俺がそれなのか」
「ああ、そうさ」
「やっぱりアルト先輩は頼りになりますよ」
二人同時に微笑んでそのアルトに言う。
「だから今回もな」
「宜しく頼みますよ」
「ああ、わかった」
アルトも何だかんだで彼等のその言葉に頷く。
「それじゃあな」
「行くぞ」
「この戦いも勝ちましょう」
ロンド=ベルは艦隊の前に布陣した。そこで艦隊の援護を受けな
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