第五十話 グッバイ=シスター
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いのですね」
「ええ、いいわ」
また言うグレイスだった。
「ロンド=ベルはね」
「相変わらず恐ろしい人だ」
こう言うレオンも笑っている。
「敵に回したくはないものだ」
「どういたしまして」
そんな話をしながら戦局を見ていた。戦局はロンド=ベルの面々が当初考えていたよりもさらに苦戦していた。その原因もわかっていた。
「ちっ、ランカちゃんがいないとな」
「それにバジュラの耐性があがってる」
「何てこった」
「反応弾とか受けてもまだ生きてる奴いるぜ」
皆少なからず焦りを感じはじめていた。
「数も多いしな」
「援軍も来たわよ」
ここで言ったのはルナマリアだった。既にビームライフルを壊れんばかりに放っている。
「二倍になったわね、数が」
「ここで一気に潰すつもりか」
レイがその援軍を見て呟いた。
「それがバジュラの考えか」
「冗談じゃないわよ」
今言ったのはメイリンである。
「ちょっと、そう簡単にやられるつもり!?」
「まさか」
彼女に応えたのはアズラエルである。
「何故僕達がここで死ななくちゃいけないんですか」
「だったらここは」
「踏ん張りどころですね」
アズラエルも何時になく真剣な面持ちだった。
「まあ常になのですが」
「じゃあアズラエルさん」
ここで同じクサナギに乗っているユウナが彼に言ってきた。
「ここはですね」
「はい、ここは」
「防火活動手伝って下さい」
彼が言うのはこのことだった。
「今大変なんで」
「そんなに大変ですか」
「もう猫の手が借りたい位なんですよ」
「トダカさんやキサカさんはどうしたんですか?」
クサナギを実際に動かしている軍人二人である。
「そういえば姿が見えませんが」
「とっくに出払ってますよ」
ユウナは困り果てた顔で言った。
「あちこち被弾してもうそっちに行って」
「それで僕もですか」
「とりあえず僕は艦橋にいないといけないんで」
一応彼が指揮官であるのだ。
「それでなのですが」
「今クサナギはそんなに危ないんですか?」
「沈みたいですか?」
ユウナの返答は実に切実であった。
「それならいいですけれど」
「わかりました。じゃあ行ってきます」
「そういうことで。沈まない為にも」
クサナギはこんな状況だった。だがそれはクサナギだけではなかった。バジュラの攻撃にどの者も必死であった。そして。
マクロスクォーターにバジュラが一機来た。
「なっ!?」
「一機だけ!?」
「特攻!?」
「いかん!」
それを見てジェフリーも言った。
「迎撃せよ!対空戦闘用意!」
「は、はい!」
「わかりました!」
すぐにキム達が応える。しかしであった。
「間に合いません!」
「このままでは!」
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