第五十話 グッバイ=シスター
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ランカが出迎えるが彼の顔は浮かないものであった。
「ったくよお」
「どうしたの?アルト君」
「これじゃあ間男だよな」
「そうかしら」
「そうだよ。変な感じだよ」
こうランカに言うのだった。
「全くな」
「けれどブレラさん達がいるから」
「それとオニクスのあの二人か」
「そうなの。ずっとボディーガードをしてくれていて」
「ちょっとやり過ぎじゃないのか?」
こうも言うアルトだった。
「ここまでしないと会えないなんてな」
「やっぱりそう思うのね」
「ちょっとな。それでだけれどな」
「うん」
「話って何だ?」
こうランカに問うのだった。
「携帯じゃ話せないことって何だ?」
「ちょっと待って」
ここでランカは言った。
「アルト君はコーヒーだったわよね」
「ああ」
「それ持って来るから」
こうしてだった。コーヒーとチョコレート菓子が持って来られた。そのうえでテーブルに座って二人で話す。そこであの緑色のペットが来た。
「この子だけれど」
「おい、それは」
「うん、ずっと飼ってるの」
こうアルトに言うのだった。アルトはそれまで部屋の中のランカがオズマと一緒にいる写真を見ていたがそちらに視線を集中させた。
「この前から」
「見つかったらやばいぞ」
「わかってるけれどそれでも」
「それでこの子のことをっていうんだな」
「私が面倒見れない時は御願いできる?」
アルトに対して申し出る。
「その時は」
「ああ、いいさ」
二つ返事で答えるアルトだった。
「御前にとって大事なものだよな」
「ええ」
「じゃあそうさせてもらうさ」
「有り難う、アルト君」
「いいさ。それじゃあこのコーヒー飲んだらな」
「どうするの?」
「帰る」
返答は一言だった。
「そうさせてもらう」
「そうなの。帰るの」
「ああ。ところでランカ」
「何?」
「バジュラのことだけれどな」
今度は自分が話したいことを言うのであった。
「あれでいいのか?」
「歌うこと?」
「ああ。御前はあれでいいんだな」
ランカの目を見て問うのだった。
「兵器になることで」
「うん」
ランカはアルトのその言葉にこくりと頷いた。
「いいよ、私は」
「そうか、いいのか」
「だって。それで皆助かるよね」
「ああ、バジュラの動きが止まっただろ」
「ええ」
「それに何か向こうの攻撃や守りまで弱まったしな」
アルトはランカにこのことも話した。
「皆助かったって言ってるさ」
「なら私はそれでいいから」
「それでか」
「皆が喜んでくれるならそれでいいから」
微笑んでの言葉だった。
「それでね」
「そうか。御前はいいんだな」
「うん、だったら」
「そうか、わかった」
「アルト君はどう考
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