第五十話 グッバイ=シスター
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「それね」
「センスか」
「ええ、それよ」
また言うキャスリンだった。
「それが必要なのよ。料理にもね」
「御前に教えられた通りしたのだがな」
「それでも駄目なのよ」
「駄目か」
「だから。オズマには料理のセンスがないのよ」
「元々料理はしなかったがな」
このことを認めもした。
「そういうことか」
「そうよ。それで私のケーキだけれど」
「ああ」
「有り難う」
微笑んでの言葉だった。
「全部食べてくれて」
「美味かったからな」
また話すオズマだった。
「だからな」
「そういうことなのね」
「それでだがな」
ここでオズマは話を変えてきた。
「いいか」
「ええ、あのことね」
「やはりあれか。レオン三島か」
「間違いないわ」
キャスリンはこうオズマに返した。
「彼がね。関わっているわ」
「そうか。やはりな」
「まだ何を考えているかはわからないけれど」
それはだというのであった。
「それに」
「それにか」
「彼は危険なのかも知れないわ」
ふとキャスリンの顔が曇った。
「それもかなり」
「婚約者じゃないのか」
オズマはこのことを指摘した。
「それでもか」
「ええ。野心家だから」
言葉は現在形だった。
「それが魅力だと思えたのよ」
「そうか」
「けれど。調べれば調べる程ね」
「危うい男だな」
「それがわかってきたわ。どうもね」
こう言ってだ。キャスリンはその整った顔をさらに曇らせた。
「このままでは何をするかわからないわ」
「中将との関係も気になるな」
「美知島中将ね」
「オニクスと一緒にな。何を考えている」
「オニクスには今全てのギガンディックの性能を集めているわ」
「何っ?」
それを聞いて声をあげたオズマだった。
「全てのか」
「そうよ。これまでギガンティックは互いの性能を互換してきたわね」
「ああ」
「それがあのシリーズの強さだったけれど」
「それを全てか」
「何を考えているのかしら」
また言うキャスリンだった。
「彼も中将も」
「俺も動く」
ここでオズマは言った。
「今から言って来る」
「めぼしい場所があるのね」
「それを見つけた」
こうキャスリンに話す。
「すぐに行って来る」
「気をつけてね」
キャスリンの言葉は真剣なものだった。
「それは御願いね」
「わかっている。それじゃあな」
「ええ。それじゃあね」
こうしてだった。オズマは何処かに向かった。その時拳銃を忘れなかった。
「ランカ・・・・・・」
妹の名前を車の中で呟く。
「御前は俺が守る」
こう決意してだった。そのうえで向かうのであった。
アルトは壁と壁の間をよじ登ってそうして。ランカの部屋に入った。その彼を
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