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第八話
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「それにしても、あんなゴーレムを召還できるようなメイジがレコン・キスタにいたとはね。もしかして、あれが土くれのフーケなのかな?」
「………いえ、それはないでしょう。フーケはあくまで義賊として貴族の宝を盗んでいたのであって、こんな傭兵紛いのことをする人物ではない筈。そうでなければ、その方面でもフーケの話題が上がっていても不思議ではありませんしね」
ミス・ロングビルの言い分はもっともだった。
それにしても、熱の入った弁だったけど、因縁でもあるのかな。
「じゃあ、あれはせいぜい模倣犯というところか。土くれのフーケの名も最近聞かないし、名を利用してレコン・キスタに入ったのだろう」
「………よし、決めた」
「何がだ、ルイズ」
「あの偽物のフーケを本物にでっちあげよう」
「「「「「は?」」」」」
タバサ以外がはもる。
「今のところフーケはローブを纏い人相が不明。つまりフーケがフーケ足る証拠は誰にも証明できないわけで、だったら類似した悪党にフーケの罪をかぶせてしまえば、私達はお金が入るしみんなはフーケが捕まって安心だしで、みんな幸せ」
「―――いやいやいや、実際にあのゴーレム使いがフーケじゃないとしたら、フーケの脅威を取り除いてはいないじゃないか。そんな嘘が広まるのは色々マズイんじゃないか?」
「―――いえ、そうでもありません。フーケは良くも悪くも名が知られ過ぎています。フーケの偽物が捕まったと本物が知れば、これを期に一度身を潜めるかもしれません。それに、あれが本物であろうと偽物であろうと、害悪になる要素が消えることは誰にとっても益になる筈です」
そーそー、ミス・ロングビルの言うとおりだってばよ。
「ふむ………まぁ、捕まえるかはともかく、彼らを制圧しないことにはそれもままならないけど。君達、何か作戦があるかい?」
「じゃあ、俺が囮になるよ」
サイトがそんな提案をしてきた。
「待て使い魔君、それは危険すぎる。正確な敵の数もわかっていないんだぞ」
「別に考え無しってわけじゃないさ。俺はこの中で唯一魔法を使えない生粋の剣士だ。戦力としては見られていない可能性はある。だからこそ、俺の囮は活きるんだ」
「どういうことなの?ダーリン」
「俺がこの状況下で大立ち回りを演じれば、嫌でも俺に注目が集まる。ただの剣士が無数の傭兵を前に無双しているなんて非現実的な光景を前にするってのは、メイジが同じことするよりも意味があることなんだよ」
「なるほどね。じゃあ、それで行きましょうか」
「ルイズ、君は―――」
「はいはい。言いたいことはわかるけど、いつまでもここで話していたらゴーレムの餌食になるわよ?」
キュルケがワルドの発言に割り込む。
それにして
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