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戦国御伽草子
弐ノ巻
輪廻

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たしのことを想うように、あたしだって真澄のことを大切に想っているのだから。



(真秀)



 声が一層遠くなる。混濁する意識を引き留めようとあたしは唇を噛み潰した。



 絶対に、この手を離したりなんてしない。



 神夢なんて何よ。まだ見ない未来に絶望なんてしないで。生きているのは今でしょ?あたしは誰のものでもない。



 だから生きることを諦めないでよ、真澄!



(真秀、巫王(ふおう)の血脈は跡絶(とだ)えない)



 真澄の声だけが響く。凜々と。悠久に…。



「真澄…!」
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