第八十一話
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言う忠告でして」
「組織としては伝えずに俺たちを巻き込んでしまえと言う方針もありそうですが?」
「これは耳が痛いですな。…はい、事実、上は伝えずにユカリさん達が巻き込まれたら不慮の事故だったと言う感じで最悪は利用する事もやぶさかでは無いようでして…」
それでも教えてくれたのは甘粕の独断で、ユカリ達に対する誠意であり、また打算だった。
「組織としては仕方ないでしょうね。特に守る立場と言うのは清濁併せ呑まなければならない場面が多々あります…。が、それでも気持ちの良い物では無いね」
アオは少し前は一国の王様だった。当然奇麗事では済まされない事態が多々あったのだ。それ故、アオは理解はするし、しょうがないとも思うが、それでも利用されるのは嫌だと言ったのだ。
「巻き込まれる覚悟はしておきなさいと言う事ね」
「そうだね…」
「なんか最近面倒事が次から次へとやってくる感じだね」
ソラの言葉になのは、フェイトが返す。
「でも…本当は何も無ければ良いんですけどね」
と言ったシリカの呟きに皆沈黙で同意する。
「まぁ、神殺しが平穏など無理であろうものよな」
ぼそりと呟かれたアテナの言葉を否定できる人はその場にいなかった。
◇
12月25日 クリスマス
「さて、これで仕込みは済みましたわ小父様」
『後は期が熟すのを待つばかりぞ』
「はい。今日は素敵なクリスマスになりそうですわ」
万全の準備で日本の地を再び踏んだグィネヴィアとランスロット。
方々回って神と神殺しを挑発し、さらにイギリスで憎きアレクサンドルとプリンセスアリスが封じたまつろわぬアーサーの封印具を強奪して来たのだ。
まつろわぬアーサーの封印を解きそれを御する為には聖杯に貯まる力を注がねば成らないが、満願成就目前に出し惜しみはしない。
更にグィネヴィアは魔女として啓示を授かり、クリスマスの日に日本にて何か事が起きるだろうと言う流れに乗る為に今日まで計画を延期して万全の準備を整えてきたのだ。
「サルバトーレ卿は先ほどこの国にいらしたみたいですし、神殺しの方々は導火線に火をつけるのが得意な方ですから、放って置いても自ら行きそうですが、一応誘導しておきましょう…あら、この神力はメルカルト様ですね」
遠くから日本へと嵐に乗ってやってきたまつろわぬ神の神力を魔女特有の直感で感じ取り、そう断定する。
メルカルト。
フェニキアの神王であり、彼の神の名前は『バアル』
聖書なんかで広く知れ渡る現れるベルゼブブの原型であり本来は嵐を司る天空神である。
彼は草薙護堂に敗れた後その体を消失させていたがこの世を去ったわけではなく、その身を休め再生させていたのだった。
『ペルセウ
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