暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
愛と狂気と
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五十五層の主住区<<ラフ・タウン>>に転移した俺はそこにはアスナが座っていた

「リン君……お願い。嫌な予感がするの」

「俺もだ。じゃあ行ってくる。アスナも一応準備しとけ」
といいつつ索敵スキルの上位派生追跡スキルを使いキリトたちを追って全力で走りだした

植物の少ない乾いた荒野を俺は全力で走る。すると<<ファイア・リザード>>が現れた。名前の通り炎を使うトカゲのようなモンスターで、攻撃を受けると火傷のペナルティを負うやっかいなモンスターだ。それが三匹

「くっ……邪魔だっ!!」
かわすのは不可能と判断し、すぐに右手の剣で<<ヴォーパル・ストライク>>を放ち一匹倒す。ソードスキルなしでも倒せるが時間がない。ニ匹目の突進攻撃を硬直がとけた右手の剣で、その勢いのまま突き刺す。続く三匹目の爪による切り裂きは、右手の剣でニ匹目を突いていた関係で腕を伸ばし切っており弾くことができない。やむおえず、体をひねってかわそうとするがかわし切れず左手を引っ掻かれた。火傷によって与えられる鈍い痛みを堪えつつ引き戻した右手の剣で再び<<ヴォーパル・ストライク>>を放ち倒す。火傷はしばらくすれば治るが今は待ってられない。そのまま走りだす

その後も、運が悪いのか数多くのモンスターとエンカウントしてしまった

「時間をかなり食ったな……」

その時後ろからアスナが凄い勢いで走ってきた

「リン君!!」

「アスナ、どうして……」
アスナに並走しつつ俺は尋ねる

「ゴドフリーさんが……キリト君と一緒のパーティーだった人の反応が消えたの!だから……」
なるほど。聞けばアスナはずっとマップをモニターしていたらしい。反応が消失したということは

「クラディールか……」
野生のモンスターか、犯罪者の仕業かもと思うかもしれないがこんな最前線でもないようなところでキリトや血盟騎士団員三人が遅れをとるとは思えない。クラディールはキリトに恨みを持ってるし、一番可能性が高いだろう

























俺とアスナが到着したときはキリトの体に鈍い色の剣が振り下ろされたところだった。キリトはその剣の刃を握り必死であらがっているが、その刃は無情にもしっかりと着実にキリトの体に迫っている。このままでは間に合わない。アスナは既に全力であろう。ならば……アスナより速い俺が何とかする。何とかしてみせる!

「う、うおおおおおお!」
俺は次の一歩のときおもいっきり地面を蹴った。その結果……ソードアート・オンラインでおそらく最速の俺の全力の走り。音すらも振り切った気がした。そして、剣を出す暇がなかった俺はそのまま、クラディールの剣とキリトの体の間に左手を滑り込ませることに成功した

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