第一部「数奇なる騎士」
第05話「器用不器用」
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トは無言のままチャージを始めた。
「てめぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」
タカヤが叫びながらマシンガンを構える。
「すまないタカヤ、ジョイス執事。戦争は非情だ。」
ライトはチャージをやめない。
その時、
「聞こえるかシラヌイ?」
アダムから通信が入った。
「………了解。」
指示を聞いたライトは、完全に発射体勢に入った。
「やめろ!やめやがれライト!」
タカヤはなおも叫ぶ。
「…シュート。」
冷徹に、その一言が言い放たれた。
***
無情にも、Gバスターレールガンは発射された。
しかし、その射角は故意にずらされ、タウゼントフェスラーではなく、海面に出た二つのミサイルを打ち抜き、そのまま海中へと伸びた。
しばらくすると、爆発の如き水しぶきが起こり、濃青の残骸が舞った。
「キラーホエール…?」
ナナが呟く。
「そうだ、アダム中尉に言われて気が付いた。敵も俺と同じことを考えていたらしい。」
ライトが言う。
「気を抜いたなバカ共が…やれ」
ハンスが言うと、タウゼントフェスラーは全速力で離脱した。
「逃げ足だけは速いか…」
ライトは、いつもの口調を崩さず、それでも少し悔しそうに言った。
***
「ライト!てめぇはぁ!!」
帰還後、タカヤはライトに殴りかかった。
「…」
ライトは、無言のままそれを片手で受け止める。
「!、てめぇ!自分がなにやろうとしたか、分かってねぇだろ!」
タカヤは怒声を浴びせる。
「お前は何も分かってないのか、この戦いを。」
「何!?」
「DC残党は最早聞く耳をもたんうえに、エアロゲイターにはこちらの常識は通用しない。もう感情論だけで戦うのはやめろ。」
ライトが冷たく言い放つ。
「そこまでだ、二人とも。」
アダムが仲裁に入る。
「止めないでくださいアダム中尉!こいつは!」
タカヤは、完全に頭に血がのぼっていた。
「営倉に入りたいか?シラヌイは私の命令を果たした。それに、失敗したがチャンスは作った。」
アダムが言う。
「…くッ!」
タカヤがライトの手を振り払った。
「…」
ライトは何も言わずに立ち去った。
「ハスナカ、お前の気持ちも分かる。だがシラヌイの言っていることも正しい。」
アダムは諭した。
「…」
「これから
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