第七話「バイザーって名前だけは格好いいよね」
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まあ、朱乃さんは何故かめちゃくちゃ気に入っているようだし、小猫ちゃんもよくレイと一緒にいる所を目にする。木場に至っては以前からの交流もあってウェルカム状態だ。
なんだかんだ部長もレイのことを気にしているみたいだ。いずれ眷属に迎え入れると気合入れていたからな。
そういえば朱乃さんで思い出した。
「あの、部長。昨日の堕天使の話なんですが、総督が敵じゃないならその配下も敵じゃないんじゃないですか?」
「悪魔の中にも魔王派と旧魔王派の派閥があるのはこの前話したわね? 堕天使も同じようにいくつかの派閥があってね、アザゼルと朱乃のお父様のバラキエルは戦争否定派なの。だからすべてが敵というわけではないわ」
「父やアザゼル総督は悪魔と和平を交わしたいと思っていらっしゃるようですが、天使側がそれを許しませんわ。和平を交わせば悪魔と堕天使が結託して天使を滅ぼすと思っているのでしょう」
朱乃さんが補足する。なぜかレイは朱乃さんの膝上に座って、その豊かなお胸に後頭部を埋めてゲームをしていた。畜生、なんてご身分だよ羨ましいぃぃぃぃ!
まあ、レイのことだからエロ目線では見てないんだろうけどな。
レイの頭を撫でていた朱乃さんは悲しそうに目尻を下げた。
「やはり、堕天使は嫌いですか? あなたを殺した相手ですものね。半分とはいえ、私も堕天使の血が通っています。……私も憎いですか?」
部長とレイの視線が集中した。
「確かに驚きはしましたけど、朱乃さんは朱乃さんですし、嫌いなんかじゃないですよ! 優しい副部長で俺は好きです!」
「僕も好きだよ? お菓子くれるもん」
朱乃さんは嬉しそうに微笑み、レイの頭にそっと手を置いた。
「あらあら、ありがとうございます。果報者ですわね、私は」
やっぱり朱乃さんには笑顔が一番だな。
皆が戻るまでの間、俺たちは他愛のない話で時間を潰すのだった。
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