第七話「バイザーって名前だけは格好いいよね」
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んちゃ! と、ア〇レちゃん風に挨拶してみるレイです。今日の運勢は水瓶座が堂々の一位でしたが、誕生日を覚えてない僕は何位だか分かりません。取り合えず一位だといいなと願望を込めて、イッセーの頭を叩いておきます。やっふー。
「痛っ、いきなり何すんだよ!」
現在、僕はオカルト研究部に顔を出している。ここにはイッセーや木場くんがいるし、なによりお菓子があるからね。南星堂のクッキーは美味しいですねー、うまうま。
リアスちゃんは僕がここにいることに首を捻っている様子だった。まあついこの間、悪魔に転生する旨を断ったし、本人の目の前で嫌い発言もしたからね。
でも断ったのは転生することだし嫌いなのはリアスちゃんだけだ。朱乃ちゃんはお菓子をくれるし、小猫ちゃんとはよく美味しいお店の話で盛り上がったりする。そのためオカルト研究部そのものは嫌いじゃないんだ。
なので、こうして頻繁に部室に足を運んでいる。イッセーもオカルト研究部に入ったことだしね。
そして、只今イッセーはリアスちゃんに絶賛叱られ中。
「二度と教会に近づいちゃだめよ」
なんでも道に迷ったシスターを教会まで案内したそうだ。だけど教会は悪魔にとっての鬼門。教会や神社に踏み込めば天使サイドと悪魔サイドで軋轢を生むらしい。デリケートな問題な分、面倒くさいね。
「今回はシスターを送ってあげたあなたの善意で事なきを得たけど、天使たちはいつも監視しているわ。いつ光の槍が飛んできてもおかしくなかったのよ?」
自分がいかに危ない状況だったかを思い知ったイッセーは青い顔でガクブルしていた。
「いい、教会の者には絶対に関わっちゃだめよ。特に『悪魔祓い』は対悪魔戦に特化した悪魔狩りのエキスパート。神の祝福を受けた彼らの戦力は私たち悪魔を問答無用で滅ぼせる力を有しているわ。神器所有者なら尚のこと。彼らと遭遇したらすぐに逃げること、いいわね?」
「は、はい」
「人間としての死は悪魔への転生で誤魔化せるかもしれない。けれど、彼ら『悪魔祓い』のもたらす死は消滅を意味する。完全な無になるの。それがどれほど恐ろしいことかあなたに分かる?」
ヒートアップするリアスちゃん。やけに“死”について熱く語ってるけど、当の本人はどれだけ“死”を理解してるのかな?
「部長」
「……ごめんなさい、熱くなり過ぎたわね。とにかく、気を付けてちょうだい。あなたが死んだら悔やんでも悔やみきれないわ」
朱乃ちゃんの声にリアスちゃんは我に返ったように首を振った。イッセーはコクコクと頷いている。
「それで朱乃、どうしたのかしら?」
「討伐の依頼が大公から届きました」
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