第5章 契約
第54話 炎の契約者?
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俺であった可能性の有る存在。本当に、この目の前の少女と絆を結んだのは、俺ではなく、かつて、俺であった誰か。
そして、その事に付いては、彼女も知って居るはずなのですが。
「そうしたら、湖の乙女。オマエさんが家に帰るまで見送ろうか」
俺の問い掛けに、ゆっくりと二度、首を横に振る湖の乙女。その後に、視線を向けたモンモランシーも、同じように首を横に振る。
二人の方が見送ってくれると言う事ですか。
それならば、
「ブリギッド、俺の手を取ってくれるか」
先に、普段通り、自らの右側に立つタバサの手を取ってから、彼女に左手を差し出す。
不機嫌そうな瞳で俺と、俺の差し出した手を少しの間見つめていたブリギッド。しかし、それでも、俺の手を取る崇拝される者、女神ブリギッド。
尚、何故かその瞬間、タバサと繋がれていた右手が少し強く握られたような気もしたのですが……。
多分、気のせいでしょうね。
そして、その一瞬後。
俺と蒼い吸血姫。そして、紅い少女の姿が、黎明の明かりに照らし出されつつあるラグドリアン湖々畔からは消え去って居た。
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