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蒼き夢の果てに
第5章 契約
第54話 炎の契約者?
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っぽい崇拝される者が、そう言う表情及び言葉使いをすると、益々幼く見えて来るのですが……。
 どうかすると、地球世界の小学生程度の雰囲気に見えない事もないでしょうね。

「俺が受肉した存在と交わす契約方法は、自らの血液を触媒として、相手と誓約のくちづけを交わす事に因って式神契約を結ぶ方法しか知らない。
 つまり、現世で受肉した存在が俺と契約を交わすと言う事は、自動的にくちづけを交わすと言う事となるんや」

 そう、自らが知って居る契約方法についての説明を行う俺。
 まして、相手が小動物系の姿形をしているのなら未だしも、美少女姿。それも、ややもすると十二歳以下に見える相手では、流石に引きますよ。
 もっとも、見た目アンダー十二だとしても、タバサは十五歳ですし、崇拝される者は、高位の精霊でも有りますから、見た目通りの年齢と言う訳ではないとは思いますが。

 少し、きょとんとした表情で俺を見つめていた崇拝される者が……。

「な、な、なんで、そんな方法しか知らないのよっ!」

 いきなり、真っ赤に成って怒り出したトコロから、くちづけと言う行為の持つ意味を知って居る事だけは確からしい。
 ただ……。

「師匠もそれしか方法を知らなかったみたいやから仕方がない。それに、そもそも、受肉した存在との契約など、早々必要ではないからな」

 そもそも、受肉をしていると言う事は、この世界に存在し続ける為の精気を得る方法が存在していると言う事です。そんな存在が、自らの行動に不利益をもたらせる可能性の有る契約を結びたがる可能性は非常に低い。
 それに、俺は自らが独自の術式を作り出せる程の仙術の才能に恵まれている訳では有りませんから。

「じゃ、じゃあ、オマエは、其処の水の精霊とも、その……。そ、そんな事をして、契約を交わしたって言うの?」

 かなり、挙動不審な態度のブリギッド。具体的には妙にあたふたとした様子、及び雰囲気で俺にそう聞いて来る崇拝される者。何と言うか、この瞬間が、それまで彼女に持って居たイメージが一気に壊れた瞬間でも有りますね。
 但し、見た目通りのやや幼い少女と言う雰囲気で、好感は持てると思いますが。

「そもそも、その部分が間違いや。俺は湖の乙女とは契約を交わしていない。今夜、このラグドリアン湖にやって来て水の邪神と戦っていたのは、タバサのガリアの騎士としての仕事の補佐で有って、水の契約者としての仕事やなかった」

 先ず、その部分の誤解を解くトコロから話を展開させるべきでしょう。そう、考えて、説明を行う俺。

 但し、何故、彼女が俺の事を水の契約者だと勘違いしたのか理由は定かでは有りませんが……。
 ただ、割と簡単に、火竜山脈から崇拝される者をこの場に呼び寄せられた理由についてなら、今の彼女とのやり
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