第四十四話 キャンベル星人、立つ
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か!」
ワルキメデスもダンゲルもここで気付いた。
「後方に回り込んでそのうえでか」
「攻めて来るか!」
「よし、成功だ!」
ここでだ。フォッカーが叫んだ。ロンド=ベルは全軍でキャンベル軍の後方に出ていた。そしてそこから攻めようというのである。
「全軍このまま総攻撃だ!」
「敵軍を一気に叩き潰せ!」
「総攻撃だ!」
こう言ってであった。そのキャンベル軍に総攻撃を浴びせた。
カチーナもだ。最早当たるを幸いに撃ちまくっていた。
「もらった!どんどん叩き落してやるぜ!」
「あの、隊長」
その彼にタスクが言う。
「無茶苦茶なことしてません?」
「何がだよ」
「前の敵をとにかく撃って斬っていますけれど」
それが彼女の今の戦いだった。
「そんなことをしたら」
「いいんだよ」
だがカチーナはそれにこだわらなかった。
「今はな。これでいいんだよ」
「いいんですか?」
レオナもその言葉には首を捻る。
「照準を定めなくて」
「照準はもう自然に定まってるんだよ」
そうだというのだ。
「敵が前にいればな!」
「何か納得できるようなできないような」
「そうよね」
二人はもう何と言っていいかわからなかった。
「一理あるかな?」
「そうも思えるし」
「まあとにかくここは」
「戦いを優先させないと」
「その通りよ」
ラーダもいる。
「今は絶好の勝機にあるから」
「はい、それじゃあ」
「私達も」
「突撃だ!」
またカチーナが叫ぶ。
「いいな!」
「まあそれしかないですしね」
「やっぱり」
タスクもレオナも彼女に続くしかなかった。そうしてだ。
キャンベル軍は挟み撃ちを受けてだ。忽ち大混乱に陥った。
「くっ!防げ!」
「敵を防げ!」
ワルキメデスもダンゲルも必死に指示を出す。
「ここは負けられん!」
「いいか!だからだ!」
「ですが司令」
「今の我が軍は」
その彼らに部下達が言ってきた。
「混乱に陥っています」
「このままでは」
「くっ、態勢を立て直せ!」
「それではだ!」
こう言うしかなかった。しかしだ。
「いいか!」
「このまま敵軍の中で暴れ回れ!」
ロンド=ベルはこう言って敵軍の中を食い破り続けていたのだ。
「前からは解放軍が攻めている!」
「このままいけば勝てる!」
「はい、それなら!」
「こうして!」
皆それに頷いてだった。命令通りに動く。
そのロンド=ベルの中からの攻撃を受けてだ。キャンベル軍の混乱に拍車がかかる。それはどうしようもない程だった。
「損害が三割を超えました!」
「第五軍壊滅です!」
「撤退は許さん!」
「ジャネラ様の御命令だ!」
ワルキメデスとダンゲルの言葉だ。
「だからだ。防げ!」
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