第四十四話 キャンベル星人、立つ
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いったものは全く覚えてくれませんし」
「いや、本当にこんなのだったからねえ」
その喧嘩をするカガリを見ての言葉である。
「けれどそれもね」
「はい、是非婿にという方が出られましたから」
「有り難いことに」
「あの、待って下さい」
アスランはここで三人に視線に気付いた。
「何でそこで俺なんですか」
「アスラン君、頼んだよ」
ユウナはこれ以上はないまでに温かい目で語ってみせた。
「カガリのことをね」
「ですから何でそんな」
「頼んだぞ」
「心からの御願いだ」
トダカとキサカも言う。
「これでオーブは安泰だ」
「磐石だな」
「いやあ、肩の荷が下りたよ」
ユウナはとても明るい声で言った。
「オーブの一番の悩みが解消するからね」
「全くですね、ユウナ様」
「では地球に戻ったら婚礼の準備を」
「うん、しよう」
ユウナ達は勝手に話を進めていた。
「仲人は僕がするからね」
「ではパレードや式典の細かい部分は我々が」
「国を挙げて行いましょう」
「だから何でそうなるんだ」
アスランはもう何を言っていいかわからなかった。
「ユウナさん達はどうしても俺とカガリを結婚させたいのか?」
「そうじゃないのか?」
今言ったのはナガレだった。
「だからこそ。これだけな」
「迷惑だよ」
アスランの紛れもない本音だ。
「結婚なんてまだ」
「まだか」
「はい、そうです」
こうナガレに話す。
「だって俺まだ十代ですし」
「昔は十代で結婚していたが」
「昔は昔じゃないですか」
「確かにそうだがな」
「それじゃあやっぱり」
「しかしだ。君はどう思っている」
ナガレはここでアスラン自身に問うた。
「君はだ」
「俺は、ですか」
「そうだ。君はどう思っている」
「どうって言われますと」
「大事なのは君がどう思っているかだ」
またアスランに対して問うた。
「それはどうなのだ」
「それは」
「君が憎く思っていないならだ」
それならばというのだ。
「わかるな」
「それじゃあ俺は」
「とりあえず周りは気にするな」
他ならぬユウナ達のことだ。
「君が決めることだ」
「わかりました。それじゃあ」
そんな話をしながらだった。彼等はキャンベル星に向かっていた。そしてそのキャンベル星の手前まえ来た時だった。
「前方に敵」
「多いです」
すぐにこう報告が入った。
「敵の数五百万」
「それだけいます」
「五百万となるとだ」
大文字がそれを聞いて言う。
「今のキャンベル軍の主力だな」
「そうですね。間違いなく」
サコンが大文字の言葉に応える。
「状況から考えても」
「それに対して我々はだ」
大文字はあらためて述べた。
「まず解放軍が二百万」
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