第四十一話 潜む者達
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きることはできないだろう」
「しかしよ」
ジュドーがカミーユの今の言葉に返した。
「今更イデオンを封印するってことも」
「無理だね」
「そうだな」
キャラとマシュマーの言葉だ。
「そんなことをしたら戦力ダウンだからね」
「バッフクランの者達に遅れを取ることになる」
「どうやら」
ショウがここまで聞いて言った。
「俺達は銀河に出ても憎しみの環の中から抜け出せないのかも知れないな」
「確かにそれは」
「自分の生まれた星も見えず太陽の光も届かない地に出て見ても同じだ」
ショウは溜息と共に話した。
「人のエゴは変わらない」
「地球から離れて銀河に出ても」
「それでも」
「人の革新は地球を振り切っても起きないのかもな」
「そうかも知れないな」
クワトロもサングラスの奥で考えていた。
「地球をなくしても。結局は同じなのかもな」
「そうだな。重要なのは人の心だ」
アムロはその一点を指摘した。
「それこそが問題だからな」
「しかし憎しみの環なんてな」
「飲み込まれても仕方ないし」
「確かに」
皆それはわかっていた。
「この広い宇宙の中で生きていくには」
「人と人のつながりが必要なんだ」
プレアとカナードが話す。
「それがないととても」
「生きていられない」
「他人との関係を求めるから」
今行ったのはトビアだった。
「エゴが生まれるのかも知れないですね」
「けれどそれを越えたら」
ウッソも言う。
「何かが見つかりますね」
「じゃあ今は生き抜いて」
「そして人の可能性を」
「戦いの向こうに見える未来を」
「絶対に」
「そうだな」
クワトロはここで頷いた。
「私達はかつてない試練の前にいる」
「そしてその一歩目を踏み出した」
「そうだ、前に行くべきだ」
アムロに対しても言う。
「何があっても」
「じゃあイデの力もまた」
「知ったうえで」
「それで、ですね」
こう話してだった。彼等は進むことを決意した。
そしてその時だ。フロンティアの片隅でまた話が為されていた。
「姫様」
「ええ」
「やはりこの船団はバッフクランに追われていますね」
「そうね。ただ」
「ただ?」
「ここの人達はやってくれるわ」
微笑んでいる言葉だった。
「必ずね」
「地球人に心をお許しになるのは」
「いけないのに」
「利用こそすれそれ以上の意味なぞ必要はありません」
「しかし彼等は」
「彼等は?」
「正しいものを持っています」
こう返すのだった。
「ですから」
「確かにそうですが」
相手もそれは認めた。
「ですが姫様」
「ええ」
「今我々はです」
ここで自分達のことも話すのだった。
「何としても本星へ帰還してです」
「その
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