第四十一話 潜む者達
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ンタリズム」
カーシャはあくまで強情である。
「あたしには理解できないわ」
「星が違うのもいいんじゃないのかい?」
万丈はまたカーシャに言ってきた。
「今更」
「今更って?」
「タケルやマーグをどう思うんだい、カーシャは」
「仲間よ」
はっきりと答えた。
「それ以外の何者でもないわよ」
「そういうことさ。仲間だろ?星は違っても」
「けれど」
「そういうものさ。そんなことはもうどうでもいいんだよ」
「そうだな」
コスモが遂に頷いた。
「そろそろすっきりさせようぜ。そうだな」
「そうだな?」
「っていうと」
「コインでも投げてな」
こう皆に言うのであった。
「表が出たらギジェは味方、裏が出たら」
「下らないことを!」
「あのな、もういい加減にしろよ」
エイジがうんざりした顔でカーシャを止めてきた。
「違う世界の俺達なんか本当にどうなるんだよ」
「それとこれとは話が別よ」
「まあいいじゃないか」
コスモはそのエイジも止めた。
「これですっきりするんだからな」
「コインでだな」
「さっきの話の続きだけれどな」
コスモは言う。
「裏が出たら裏切り者だ」
「そうか」
「それでいいな」
コスモは周りを見回して全員に問うた。
「それで」
「ええ、いいわ」
頷いたのは小鳥だった。
「公平だしね」
「疑わしきは罰せず、だな」
ベスも言う。
「俺達は凡人だ、どちらかにはっきりさせたい」
「それじゃあな。行くぜ」
「わかった」
最後にギジェが頷いた。そうしてだった。
投げられたコインが落ちた。その面は。
「表だ」
「ああ」
「あんたは仲間だ」
ギジェを見ての言葉である。
「これではっきりしたな」
「こんなことでいいの、大事なことを」
「じゃあまだ裏切り者っていうのか?」
「それは・・・・・・」
さしものカーシャも口ごもってしまった。
「もう」
「俺は信じるさ」
コスモは言った。
「今のギジェはな」
「済まない、コスモ君・・・・・・」
「では行こう」
ブライトが最後に言った。
「我々の目指す先に」
あえて多くは言わなかった。そのうえで次の戦場に向かうのであった。
第四十一話 完
2010・6・30
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