第四十一話 潜む者達
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「それでか」
「また。戻って来るわ」
こうしてだった。シェリルは部屋を後にした。一人になったギジェは目を閉じて。そして言った。
「俺は破廉恥な男かも知れん・・・・・・」
しかし今はであった。それでも彼は選んだのだった。
フロンティアの中でだ。その合同葬が行われていた。
「惑星キャラルの市民達に哀悼の意を表して」
大統領自ら葬儀にあたっていた。
「各員黙祷」
「・・・・・・・・・」
その言葉に従いだった。全員黙祷する。それが終わってからだった。
ラポーがだ。心配する顔でファに問うのだった。
「モエラは」
「大丈夫よ、順調に回復しているわ」
「そうなの」
「ただ。もうね」
「イデオンには乗れないのね」
「もうそれは無理よ」
こうラポーに話すのだった。
「それはね」
「そう。けれど助かったのね」
「何とかね」
「わかったわ」
「じゃあ僕が」
ここでファードが言った。
「僕がモエラの分まで戦うよ」
「イデオンに乗るのか?」
「できたら」
そうすると。コスモにも答えた。
「駄目かな」
「そうだな。誰もいなければ」
その場合はというのだった。
「頼むぞ」
「うん、それじゃあ」
その合同葬が終わってからだった。竜馬がコスモに問うてきた。
「まさかと思うが」
「キャラルのことか?」
「ああ、あれはイデのせいと思っているか?」
「・・・・・・確かにイデオンがあって」
コスモは竜馬のその問いに答えて言った。
「それで俺達はバッフクランに追われている」
「ああ」
「結果的にキッチンは死んだ」
このことは認めた。しかしであった。
「だがな」
「だが、か」
「ああ、俺はそんなものに屈しない」
こう言うのだった。
「屈してたまるか!イデに取り込まれたことが運命だったとしても」
「それでもだな」
「ああ、それを変える為に戦ってやる!」
「そうか」
竜馬はここまで聞いて黙った。だが今度はコスモが問い返した。
「待てよ」
「んっ!?」
「人に話を振っておいてそれだけかよ」
怪訝な顔で問い返したのだった。
「違うだろ?そっちも」
「コスモ、俺達も御前と同じかも知れん」
「どういうことだ?」
「俺達も逃れられない大きな力に翻弄されている」
こう話すのだった。
「そして武蔵を失うところだった」
「あいつをか」
「そして銀河に出た今俺達はその力に恐怖しつつあるんだ」
「その力はまさか」
「ああ、そうだ」
「そうか、あれだな」
「ゲッター線だ」
彼等も悩み恐怖を感じていた。そして。
シェリルはだ。ギジェに問うていた。
「バッフクランではイデをどういったエネルギーと考えているのですか?」
「第六文明人の意志の集中です」
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