第四十話 イデへの心
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・ああ」
モエラは青い顔で彼の言葉に応えた。
「この光が」
「ああ、この光がだ」
「俺達の運命を変えていく光だ」
こう言って微笑み。そしてだった。
「おいモエラ!モエラ!」
モエラは目を閉じた。眠るようにして。
「モエラーーーーーーーッ!!」
返答はなかった。これで終わりだった。
「じゃあモエラは」
「一命は取り留めたわ」
リオがリョウトに話していた。
「けれどもうパイロットとしては」
「無理なんだね」
「生きているだけでも奇跡だって話よ」
リオはこうリョウトに話す。
「普通はね。ああなったら」
「生きていられないんだね」
「当分絶対安静でもう二度とイデオンはおろかパイロットにもなれない」
「そこまで酷い怪我なんだ」
「だから生きてるのが不思議な位よ」
リオはまたこう話した。
「そんなのだから」
「そうなんだ」
「助かっただけでもよかったわね」
エレナは顔を伏せてこう述べた。
「まだね」
「そうか。そういえばコスモは大丈夫なのか?」
タスクがふと言った。
「あいつも怪我してるよな」
「今輸血してるわ」
カーラが話した。
「カララさんが血液型が同じだったから」
「何っ!?」
ユウキはそれを聞いて驚きの声をあげた。
「カララさんのか」
「さっきの戦闘で怪我人がかなり出たじゃない」
カーラはそのユウキに対して話した。
「それでO型の血が不足していてね」
「それでか」
「検査したらカーラさんの血は私達と同じだったってわけなのよ」
ユウキだけでなく一同にも説明する。
「地球人のO型そのものだったのよ」
「そうだったのか」
「まさか別の銀河の人が」
ブリットとクスハも驚きを隠せない。
「俺たちと同じ血だったなんてな」
「そうよね。けれどカララさんも」
「僕達と同じなんだね」
リョウトが微笑んで言った。
「つまりは」
「そうね。そうよね」
リオはリョウトのその言葉に頷いた。
「完全にね」
皆そのこともわかった。そうして。
ジョリバがカミーユ達に話していた。
「イデオンも随分と傷付いちまったな」
「ああ、それでも」
カミーユはジョリバのその言葉に応えていた。
「あのイデオンガンの力は」
「凄かったな」
「あまりにもな」
「イデオンガンは誰かが隠したみたいにソロシップの中にあったわ」
シェリルがここでこのことを話した。
「これを間違った使い方をすればね」
「その時は」
「そうなるんですか?」
「私達は不幸になるんじゃないかしら」
こう二人に言うのだった。
「そんな気がするわ」
「いえ、シェリルさん」
だがここでカミーユはその彼女に話した。
「今は自信を持って下さい」
「自信を?」
「は
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