第三十九話 運命の炎の中で
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第三十九話 運命の炎の中で
バジュラ達との戦いを終えたロンド=ベル。そして今は。
「バッフ=クランだけれど」
「ああ、あの連中ね」
カーシャがちずるの言葉に応えていた。
「どうかしたの?」
「イデオンにかなりしつこく向って来るわね」
「そうね、特にあのギジェって奴」
ここでカーシャの顔が歪んだ。
「あいつが特に」
「特に侵略の意図はないみたいだけれど」
「ああ、そうだな」
今のちずるの言葉に頷いたのはマリンだった。
「その意思は見られないな」
「会話ができる人達なのかしら」
ちずるはここでこう言った。
「それなら」
「いえ、それは甘いわ」
「甘い!?」
「ええ、甘いわよ」
カーシャは厳しい顔で言う。
「会話できるとかどうかなんて」
「けれどや。ものわかりのいい奴かておるやろ」
「そうですたい」
十三と大作もここで言う。
「そやからそんな一方的に打ち切るのはや」
「よくないですたい」
「そうですね。見たところ」
小介は冷静に分析していた。
「バッフクランの人達は冷静で理知的ですよ」
「何処がなのよ」
あくまでその意見を聞かないカーシャだった。
「あの連中の何処が理知的なのよ」
「あの、カーシャ」
流石にちずるも怪訝な顔になって言う。
「そう決め付けるのも」
「あの連中は違うわよ」
言葉は強引なものになっていた。
「だからよ。そんなことはね」
「ないっていうの?」
「ええ、ないわよ」
そうだというのだった。
「あいつ等を全員やっつけるまで私達の戦いは終わらないのよ」
「ああ、そうだ」
ここでコスモも出て来た。
「あいつ等は白旗を見てそのうえで攻撃してきたんだ。そんな連中と話し合いなんてできるものか」
「白旗を見て」
「そのうえで」
「風習、じゃないよな」
豹馬もふと考えた。
「それじゃないよな」
「絶対に違うわ」
また言い返すカーシャだった。
「つまりバッフクランとは風習が違うってことよね」
「ああ、そうだ」
豹馬もその通りだと言う。
「白旗だけでも色々な意味があったりするんじゃないのか?」
「残念だがそれはない」
また言うコスモだった。
「それはな」
「そうかしら、本当に」
「違うかもな」
ちずるも豹馬も彼等の言葉に頷けないところもあった。そうしたものも見ながらそのうえでそのバッフクラン軍について考えていたのだった。
そしてだった。その彼等がだ。
「まずいな」
「来たか」
「ああ、来た」
ハタリがベスに告げていた。
「奴等だ」
「相変わらず何処にでも出て来る奴等だな」
「全くですね」
アズラエルが少し嫌そうな顔をして述べた。
「何かっていうと出て来ま
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