第三十七話 妖しい笑み
[6/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
言うのであった。
「それでいいか」
「またいきなりね」
「そうだよな」
トウマはミナキのその言葉に頷く。
「何でまたここで」
「急に」
「確かに貴様等は敵だ」
バランもそれは言う。
「しかしだ」
「しかし?」
「というと」
「バジュラだったな」
バランはその彼等を剣呑な目で見て話す。
「この連中だが」
「そっちを先に倒すってことか」
「そうだ」
トウマに対しても話す。
「その通りだ。わかったな」
「ああ、いいぜ」
トウマがバランのその言葉に頷く。
「それならな」
「よし、わかった」
二人の間は最早これで充分だった。そうしてだった。
彼等は共にバジュラに向かうのだった。
「いいな、今はな!」
「停戦だ!」
「とりあえずだけれどな!」
こう言い合ってだった。彼等はお互いにバジュラに向かう。
そのまま激戦に入る。その中でバランはハンマーを縦横無尽に振り回す。
「さあ、来い!」
鉄球を振り回しながらの言葉だ。
「小童共!」
「小童なのか?」
その彼にトウマが突っ込みを入れる。
「この場合は」
「そうだ、小童よ!」
「何でかしら。バジュラってこれといって知能はないんじゃ」
「そういう問題ではない」
バランはミナキに対しても言う。
「雑魚は小童なのだ」
「そういうことなんですね」
「そういうことだ」
彼はまた言った。
「わかったな。だから今こうして小童達を始末する!」
「ああ、それならだ!」
トウマも派手に暴れていた。拳でバジュラ達を次々と粉砕する。
「やってやるぜ!」
「うむ、今は共に戦おうぞ!」
バランとトウマは横に並んでいた。
「よいな、それで!」
「ああ、戦うぜ!」
二人を中心としてバジュラ達を叩き潰していく。それを見ながらであった。グレイスはフロンティアの中からこう呟いたのだった。
「これで終わりね」
この言葉と共にであった。バジュラ達は姿を消したのだった。あっという間にだ。
「消えた!?」
「もうか?」
「そんな、やけにあっさり」
「だよな」
ロンド=ベルも帝国もこれには拍子抜けした。
「何でこんなに急に」
「あっさり帰ったんだ?」
「今回は」
「まだ損害は半数を超えた位だったわよ」
小鳥も首を捻っている。
「それでっていうのは」
「おかしいですね」
テッサも首を捻っている。
「バジュラとの戦いは殲滅戦になりますのに」
「そうよね。どうしてかしら」
小鳥はまた首を捻る。
「今回あっさりしているのね」
「それはわからないですが」
ここでテッサは言った。
「ただ」
「ただ?」
「この辺りにもありますね」
こう言うのだった。
「バジュラ達の巣が」
「そうだな。そ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ