第三十七話 妖しい笑み
[5/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
「積極的なのは」
「これまでと変わらない」
「ロンド=ベルは積極攻勢が信条ですね」
ハーリーも話す。
「やっぱり」
「言われずともだ!」
「ヤマダさんは少し自重して下さい」
ルリはダイゴウジにはこう告げる。
「本当に撃墜されますよ」
「撃墜が怖くて戦っていられるものか!」
「じゃあ修理費はヤマダさん持ちですね」
さらりときついことを言うルリだった。
「そういうことですね」
「お、おい待て」
それを言われるとだった。ダイゴウジも困った顔になる。
「それは幾ら何でも」
「それならせめてナデシコのテリトリーから離れないで下さい」
ルリが言うのはこのことだった。
「さもないと保障できませんから」
「エステバリスの問題点だな」
「そうだな。しかしだ」
宗介も攻撃を繰り出しながら言う。
「戦艦から離れていては援護を受けられない」
「はい、それだけ危険になります」
テッサもこのことを指摘する。
「御注意下さい」
「わかった。しかし」
「しかし?」
「今前進するのは止めた方がいい」
こうテッサに言うのだった。
「今はだ」
「!?レーダーに反応よ」
小鳥が言った。
「敵、バジュラよ」
「何っ、バジュラ!?」
「ここでまた出て来るなんて」
「何てこった」
最後に言ったのはタシロである。
「まさかここで出て来るとはな」
「まあお決まりのパターンじゃないですか」
「敵が次から次に出て来るのは」
「それは」
「ううむ、そうだな」
タシロも結局それで納得した。
「言ってみればな」
「それなら艦長、ここは」
「どうされますか?」
「今は守りを固める」
方針が変わった。
「それでいいか」
「はい、いいと思います」
ルリも彼の言葉に頷く。
「敵が帝国軍だけでなくなりましたから」
「そうだな。迂闊に前に出ずだ」
「了解」
「それじゃあ!」
ロンド=ベルは前進を止めてだった。今は守りに入った。そのうえで攻撃をしてだ。
「かかって来い!」
「帝国でもバジュラでもね!」
そしてだ。帝国軍もだった。
バランはそれを見てだ。すぐに断を下した。
「ふむ、ここはだ」
「はい、司令」
「どうされますか?」
「ロンド=ベルとの戦いは中断する」
そうするというのだった。
「まずはあの者達と戦う」
「確かバジュラといいました」
「あの連中は」
「今はその連中と戦う」
これが彼の決断だった。
「わかったな」
「はい、それでは」
「今より」
「ロンド=ベルの者達よ」
そしてだ。バランはロンド=ベルに声をかけた。
「よいか、今は貴様等とは戦わん」
「えっ、本当に!?」
「戦闘終了!?」
「まさか」
「そうだ、今はだ」
こう
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ