第三十七話 妖しい笑み
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。
「そちらの方でな」
「ああ、それでなんですか」
「それでいなかったのですか」
「そうだ、それでだ」
また話すのであった。
「暫く御主等の前に出なかったのだ」
「成程、それで」
「そういうことだったんですか」
「左様、そしてだ」
バランはさらに話す。そうしてであった。
「覚悟はいいな」
「覚悟?」
「戦うってことですか」
「そうだ、戦うのだ」
これはもう言わずもがなであった。
「これからだ。逃げるのなら逃げればいい」
「ああ、それはないから」
「最初から考えてませんから」
ロンド=ベルの面々もそれはしっかりと言う。
「それじゃあ今から」
「是非」
「よし、来るがいい!」
バランは高らかに言う。
「トウマ、わかっているな!」
「ああ、わかってるぜ!」
トウマも意気軒昂に彼に返す。
「久し振りに戦うか!」
「さて、漢と漢の戦いよ」
バランも楽しそうに笑っていた。
「腕が鳴るわ!」
「よし、全軍攻撃開始!」
「正面からぶつかるぞ!」
こうしてだった。両軍は激突した。
お互いに激しい攻撃を繰り出す。バルマー軍の先頭にはペミドバンがいる。
「あのおっさん先陣切るか」
「指揮官自ら」
「武人は自ら剣を持つもの!」
ここでもこんなことを言う。
「だからこそよ!」
「おもしれえ、それならだ!」
勿論それに応えるのはトウマだった。
「行くぜおっさん!」
「うむ、来るのだ!」
彼等の戦いを中心としてだ。両軍はぶつかり合う。その中でだ。
「力には力だ!」
「はい」
レイヴンがサンドマンの言葉に頷く。
「では我が軍は今は」
「渾身の攻撃をぶつけ続けるのだ」
そうしろというのである。
「グラヴィゴラス一斉射撃を続けよ!」
「わかりました。それでは」
「今はそれが最もいいのだ」
サンドマンはこう断言さえする。
「わかったな。それではだ」
「了解です」
「一斉射撃を続けよ!」
こうして総攻撃を続けてだった。その中でだ。
ロンド=ベルは次第に押してきていた。質がものをいっていた。
「少しずつだけれど」
「そうですね」
ルリがハルカの言葉に頷く。
「我々が押してきています」
「ここはどうするべきでしょうか」
「前進です」
ルリはメグミの問いにも答える。
「今はそれです」
「前進ですか」
「はい、そうです」
ルリはまた話した。
「それが一番です」
「そうですね」
ルリのその言葉にユリカも頷く。
「それなら」
「ううむ、今回も積極的だな」
ナタルがナデシコの中での会話を聞きながら述べた。
「これはまた」
「しかしいつも通りですけれど」
「そうだな」
その彼女にアドレアとヘンケンが言う。
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