第三十六話 混乱の宇宙
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ますか」
「まだ」
「ここで撤退してもハザル司令はお許しになられない」
だからだというのだ。
「我等全員処刑されるぞ」
「確かに」
「ハザル司令ならば」
「あの方は恐ろしい方だ」
部下には恐れられているのである。恐れられているだけだ。
「このまま退けば我等全員だ」
「兵士達はともかく」
「我等指揮官や参謀だ」
「そうだ、処刑される」
部下を手駒としてしか扱わないハザルの性格はその部下達が最もよく知っていた。
「わかったな。だからな」
「はい、それでは」
「今は」
「戦うしかない」
また言う司令だった。
「わかったな」
「それでは」
「今は」
こうしてだった。帝国軍は挟み撃ちに遭いながらも戦い続ける。そしてロンド=ベルは。
「今度は宇宙怪獣か」
「また出て来たな」
「本当によく出るわね」
今更彼等にはこれといって驚いていなかった。
そしてだ。タシロに問う。
「ここはどうしますか?」
「宇宙怪獣がまた来ましたけれど」
「ここでは」
「案ずることはない」
彼も落ち着き払っている。
「宇宙怪獣が来ればその時はだ」
「はい、その時は」
「いつも通りですね」
「倒す」
一言であった。
「わかったな」
「はい、それじゃあ」
「バルマー共々」
「全軍バルマーに対するのと同じだ!」
タシロはこう指示を出した。
「このまま敵を迎え撃つぞ!」
「はい!」
「了解です!」
こう話してであった。彼等は戦闘を続ける。そこに宇宙怪獣が来た。
彼等はまず帝国軍を蹴散らしてしまった。
その司令が乗っていた戦艦はだ。宇宙怪獣の攻撃であえなく沈んだ。
「そ、総員退艦!!」
「は、はい!」
「脱出を」
「ここに至っては止むを得ない!」
軍がほぼ消滅してからの判断だった。
「全軍撤退だ!」
「了解です!」
「それでは!」
こうして全軍撤退する。後は宇宙怪獣との戦いだった。
だがここでだ。グレイスがこっそり笑った。
「もっと面白くなるわよ」
この笑みと共にであった。また出て来た。
今度はバジュラだった。彼等であった。
「来たぞ!」
「今度はバジュラかよ!」
「やっぱりまだ巣があったのか!」
「バジュラを甘く見ないことね」
彼等の言葉を何処からか聞きながらの言葉だった。
「そう簡単にはね」
「バジュラは右からか」
「そこからか」
それでもだった。ロンド=ベルは冷静だった。
タシロはだ。ここで指示を出した。
「まずは宇宙怪獣の陣を正面から突破する」
「宇宙怪獣をですか」
「このままですね」
「そうだ、そしてだ」
さらに話すのだった。
「そこから右旋回しバジュラの軍をだ」
「彼等を叩く」
「そうするのです
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