第三十一話 ハイスクール=クイーン
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イスの目を見ての問いだった。
「一体何を考えている」
「別に。と言ったら」
「嘘だな」
グレイスの言葉に合わせてのことだった。
「それは。嘘だな」
「そうね。嘘になるわね」
そしてグレイスもそれを否定しなかった。
「生憎だけれどね」
「一つ聞こう」
今度はブレラからの問いだった。
「あの娘をどうするつもりだ」
「シェリルのことかしら」
「そうだ、シェリル=ノームだ」
その彼女のことだという。
「あの娘をどうするつもりだ」
「いい娘よ」
笑っていた。目以外は。
「とてもね」
「本心からの言葉と思っていいのか」
「いいわよ。本当にそう思っているわ」
「どういう意味での言葉だ」
「あら、まだ言うのかしら」
「言いはしない」
そうではないといってだった。
「聞いているのだ」
「疑ってるのかしら、私を」
「貴女がただ人を使いはしない」
「私がね」
「利用する為だ。何に利用する」
「そうね。ここはね」
「ここは」
「面白い趣向を考えているのよ」
やはりであった。グレイスの目は笑っていない。醒めたその目でさらに言うのだった。
「これからのことをね。それに」
「それに、か」
「ランカ=リー」
「!?」
「貴方もよく知っているあの娘だけれど」
「ランカをどうするつもりだ」
「あの娘はもっともっと大きくなるわね」
思わせぶりな言葉はそのままだった。
「そう、大きくね」
「なるとすればどうする」
「どちらがいいかしら」
目だけは笑っていない笑みはそのままであった。
「果たしてね」
「ランカに何かをすれば」
「安心して。悪いようにはしないわ」
一応それは否定するのだった。
「決してね」
「信用できると思うのか」
「信用するしかないでしょうね」
余裕だった。それを背景にしてブレラに対していた。
「貴方は」
「くっ・・・・・・」
「そうでしょう。だからね」
「では俺に何をしろという」
「その時になったら言うわ。その時にね」
「・・・・・・・・・」
ブレラは沈黙してしまった。グレイスはその彼にさらに告げる。
「話は終わりよ。それで」
「それでか」
「楽しい長い旅になりそうね」
そしてこう言ってみせたのである。
「どうやらね」
「貴女はそうでもだ」
「あら、貴方もよ」
「俺は」
「妹さんと一緒にいられるじゃない」
追い詰められた感じの相手を余裕で囲みながらの言葉だった。
「それが悪いのかしら」
「妹・・・・・・」
「悪い話じゃないわよ、本当にね」
こう言ってみせてであった。二人は何処かで話をしていた。それは誰にも気付かれずわかるものではなかった。そして誰にも知られることなく別れた。
そうしてだ。ロンド=ベルは
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