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Muv-Luv Alternative~一人のリンクス~
AC―ストレイド
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 動かすに辺り問題はないと判断し、まだ近くに二人がいないか確認するが、二人は既にかなり離れた距離に居た。どうやら白銀が女性を無理やり離したらしく、白銀は女性の腕を使み、無理やり高速しているように見えた。

 さて…ACを見せるからにはその全てを見せる。…流石にAAは使わないが、少なくともQB、OBは見せたい所だ。

 取り敢えず機体のブースタを噴出させ、機体を宙に浮かせる。

 早速だがQBを使う。正直こんな見晴らしの良い場所でACを起動させるのは不味い気がしてならない。周りに二人以外の人間がいないことは既に確認済みだが、それでも多少の警戒は怠らない。だからこそ素早くACの全てを見せる。

 そう判断した俺は素早くフットペダルを踏み込み、バックブースタの出力を一気に最大まで上げ、QBを使う。すると途端に視界が切り替わり、先程まで視界に写っていた景色は後ろに置き去りになる。

 次は連続QB。二次元的な動きだけではなく、連続QBを用いた三次元高速機動を見せる。

 急激に減ってゆくエネルギーに気を配りながらも断続的にQBを使用し、目にも留まらぬ速さで辺りを飛び回る。時にはビルの隙間を潜り抜けるような事をしながら。只でさえボロボロだったビル郡はQBの余波で完全に吹き飛んで行く。

 数分後、これくらいで十分だろうと判断した俺はOBを起動。バックブーストとは別の特殊なブーストが起動し、AC内に溜められたコジマ粒子が急激に減る。そして次の瞬間、時速2000KMを超える速さの領域にストレイドは達する。

 OBを使いきり、機体が停止した所でクイックリターンを使いある程度エネルギーか回復した所で再びOBを使い元の場所に戻る。

 元の場所に戻り次第、機体を地に着け、ジェネレーターを停止し、コジマ粒子の生成を中止する。網膜投影も切り替えた所で機体の外に出る。外に出た瞬間白銀達が駆け寄ってきた事は言うまでもない。

「何あの起動!?早いなんてレベルじゃないわよ!?」

「すっげぇ!何だよあれ!見たこともないぞ!」

「取り敢えず落ち着け。まともに話が出来ん」

 興奮が頂点に達している二人をどうにかなだめ、肝心の女性に認めて貰えたかどうかを確認する。

「…あんたは怪しい点ばかりだけど…このACの技術はそれ以上のものがあるわ。手放すなんて出来る訳がないじゃない」

 その言葉を聞いて一先ず安心した。これでこの世界での俺の衣食住は確保されたと言う訳だ。

「それにしても物凄い起動ね…一体何で動いてんのよ?」

「それを調べるのがあんたの仕事じゃないのか?」

「ふん、言ってくれるわね。でもその通りだわ。この機体の隅々まで見てやるわよ」

 その言葉にどうも嫌な予感がぬぐいきれないが、この女性なら安
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