第二章 A's編
第二十九話 『敗北』
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暴走しますから》
光の人物はそう言った。
でも、世界の暴走って一体…。
それを問いただそうとしたけど光は輝きを失いまたシホの傷だらけの体が晒され、落下しそうになる。
私が受け止める前にシグナムが受け止めてくれて、
「…すまない、テスタロッサ。シュバインオーグの事、任せた…」
私にシホを渡して、そのまま名残惜しそうに、そしてとても悔しそうにシホを見ながら撤退していった。
そしてしばし呆然としていたけど、ふと…
―――シャリ、シャリ、シャリ……
なにか、シホの体から何かが擦れあう様な、異様な音がする。
それはあの仮面の男に蹴られた腹部辺りから…。
それで私は恐る恐るシホの血の滲んでいる服をめくった。
―――――イヤアァァァーーーッ!!!!!!
瞬間、私は自分でも信じられないような叫び声を上げていた。
目から大量に涙を流して、目の前の光景を否定するかのように、ただただ泣き叫んだ。
皆が駆けつけてきてくれた時、落ち着きの言葉をかけてくれたけど、そんなのただの気休め…。
だって………シホの腹部から………剣先………が幾重にも突き出しているのだから。
「お姉様!? こ、これは、もしかして魔術回路の暴走!!?」
「フィアット! 魔術回路の暴走ってなにさ!?」
「説明は後で…! 今はお姉様を早く治療しないと命が…ッ!」
フィアットはなにか知っているようだけど今は目の前の光景がただただ信じられずユーノとフィアットが治療を施している光景を、体を震わせながら見ている事しか出来ないでいた。
気づけばアルフの腕には傷ついて気絶しているなのはが持たれている…。
それで私は何度目かになる衝撃で意識を手放しそうになったけど、そこでフィアットがこちらを向き、
「フェイト、目を逸らさないでください! まだこれだけならお姉様は死にません! だから気をしっかり持って…!」
フィアットが目に涙を溜めながらも必死に私を励ましてくれた。
それで少し冷静になれた…。
そうだ、まだあきらめちゃいけない!
一番シホの事を知っているフィアットが頑張っているんだから私もしっかりとしないと!
…そうして、私達は見守っている中、管理局から医療スタッフが何人も到着して私達は収容されていった。
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