第二章 A's編
第二十九話 『敗北』
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Side フェイト・テスタロッサ
シホはタラリアを駆使して空中でシグナムと剣を打ち合う。
しかしやはりシグナムはヴォルケンリッターの将というからに相当の腕の持ち主だ。
「はぁっ!」
「ツッ! 投影開始!」
また弾かれてしまった双剣をタイムラグ無しに出現させてシグナムの剣戟を交差させて受け止める。
「いつまで受けに回っているのだ?」
「攻めにまわらしてくれないのはそっちのくせに…!」
シホは悪態をつきながら、形勢を整えようと一度シグナムから瞬動という技法を駆使してビルの上に降り立つ。
そして双剣を破棄した。なぜ破棄したのかと思ったらその手には黒塗りの弓が握られている。
さらに数本の矢が手に出現し、それをシグナムに向けて放つ。
シグナムは急な武装の変更に一瞬戸惑ったようだけどそれでもすべての矢を切り払う。
その後、弓の射出範囲内に進入して同じくビルの上に降り立つ。
「まさか、弓の心得もあったとはな」
「まぁね。私は使えるものはなんでも使うわ。剣、槍、弓…なんならあなたの剣も使ってあげてもいいわよ?」
「冗談を…。しかしやけに現実味のある言葉で怖いな」
確かにシグナムの言うとおり怖い。
シホってなんでもありになるとそれこそ宝石剣やらエクスカリバーなんてとんでもない武器まで出しちゃうから。しかも全部殺傷設定というオマケ付きで。
「でも、時間はこっちもあまりないの。私の家族が重症だから早く休ませないといけないし…」
それまで雑談な雰囲気だったのにシホからその雰囲気が消え去り先程シグナムから感じた怖い雰囲気が表に出る。
と、同時にシホの手にはシホの1.5倍くらいはある刀が握られていた。
それにシグナムは警戒を強める。
「この一刀……捌けるものなら、捌いてみなさい。秘剣―――――………」
途端、シホの周囲の空気がとても冷たいものになり目つきもより鋭くなる。
シグナムもそれを察したらしく、
「必殺の構えか…! ならばレヴァンティン! カートリッジロード!」
《Explosion.》
(やっぱり…! あの弾丸でシグナム達は自身の魔力を高めているんだ!)
「―――燕返し!!」
「紫電…一閃!!」
同時に放たれる二人の剣技。
シグナムのは私が先程受けてバルディッシュを折られた時と同じく炎をまとった上段からの振り下ろし。
それに対してシホが放った技は三つの剣閃がまったく同時に放たれシグナムに襲い掛かる。
シグナムはそれを二つまでは切り裂く事が出来たが最後の一閃がシグナムの腹部に迫る。
それでシグナムは切り裂かれたと思ったが、
「まさか、片腕の篭手を犠牲にして防ぐなんて…やっぱりまだあの高みには程遠いか。慣れ
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