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魔法科高校の神童生
Episode4:入学式
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 達也と共に講堂に入ってみると、もう既に何人もの新入生と思しき生徒達が長椅子に座っていた。入学式十分前。恐らく、俺達が最後の入室者ではないだろうか。

「ん…?」

 よく見てみると、その座り順に規則性が見受けられた。それがなんなのかを理解して、俺は思わず呆れてしまう。
 何故かは知らないけど、席の前半分に一科生、後ろ半分に二科生が座っていた。

「つまんない認識持ってる人たちだなぁ」

 思わず悪態をついてしまうのも仕方がない。差別意識を持っているのは何よりも自分達だということを、彼らは理解していないのだろうか。

 とはいえ、自分ひとりだけイレギュラーな行動をして注目を集めるのは面倒だ。

「達也」

「ああ、また後でな」

 同じようなことを考えていたのだろう。俺が名前を呼ぶと達也からすぐさま返答があった。
 仕方ないな、という視線を交わして、俺達は分かれて歩き出した。俺は前へと、達也は後ろへと。




☆★☆★
                



「くぁ……」

 適当に空いていた席を見繕って腰を下ろしてから少し。何もやることが無くて俺は再び睡魔と闘うことになった。周りの人たちは自分の隣の人と話したりしてるけど、生憎俺の隣は空席続き。話せる人なんていなかった。
 本格的に眠ろうとして、足を組み替えたときだった。

「あの、隣、いいですか?」

「ん?あ、ああ。いいよ」

 頭上から掛けられた声は女の子のものだった。目を開いて確かめると、そこには二人の少女が立っていた。その胸には当然、八枚花弁のエンブレム。
 しかし、なぜ俺の隣に座るのか。席なら向こう側が空いているというのに。と、再びウトウトしながら考えていると、隣に座った子が「あのっ!」と急に話し掛けてきた。

「な、なんだい?」

 少々ビックリしながら返事をすると、女の子は恥ずかしそうに顔を赤らめた。

「あの、九十九隼人さん、ですよね?」

「?????っ」

 俺の警戒心が急激に上がった。猫を被っていた思考が引き剥がされるような感覚。頭がスッと冷却され、今まで靄がかかっていたように冴えなかった思考が、急激に活動を再開する。
 しかし、次の女の子の一言、俺の警戒は全くの無駄足だったことを悟った。

「あのっ、私っ、九十九さんのファンなんです!さ、サインください!」

「……ふぁ、ファン?サイン?」

 それらは、俺にとって全く無縁の言葉たちだった。
 唖然とした俺の前に、テンパる女の子の後ろからヒョイともう一人の女の子の顔が出てきた。

「九十九さんは、魔法が凄いって雑誌で有名」

 いや、それ本人に言う言葉じゃないよね?というツッコミは取り敢えず破棄して、俺は事情が分
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