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日常
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れてたのに連絡の一つもしないで。本当に悪かった」

 確か、前に本を読んで大体の女性はこうしてくれると許してくれると書いてあった。どんな本かは忘れたがスグは顔を真っ赤にして俯いてから言う。

「……いいよ。私も少しことで拗ねてゴメン」

「外で待ってたんだろ。寒かっただろうし、温かいもんを作ってやるから中に入ろうぜ」

「うん」

 そして、優は桐ケ谷家に入った。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


「やっぱり、優君の料理は美味しいわ。直葉の婿になってもらいたいぐらい」

 桐ケ谷翠は優の作った料理を食べながら、そんなことを言う。それを聞いた直葉は顔を赤くしながら、ガタッと音を立てて立ち上がる。

「ちょ、お母さん!!何言ってんの!?」

「スグ、母さんの冗談だぞ?」

「おばさん、少しはスグのことを考えてやろうぜ。スグだって高校に入ってるし好きな人ぐらいできるだろうし」

 そう言うと翠は、ため息を吐いた。小さな声で何か呟いていた。

「やっぱり、鈍いわね。もっとわかるように言わなきゃ駄目かしら……」

「おばさん、なんて?」

「え、ああ、なんでもないわよ」

 優がそう言うと、翠は何か残念そうに言って再び食事を食べ始める。

「スグもそろそろ座ったらどうだ?飯が冷めたらうまくないぞ?」

「う、うん」

 直葉も椅子座ってご飯を食べるのを再開する。優たちは楽しい会話をしながら食事を終えて、それぞれの部屋に戻った。優は和人と話すため、和人の部屋にいた。

「おい、カズ。お前のほうがこっちにいたんだからいくらかユキのことを知ってるだろ。わかってることだけでもいい。教えてくれ」

「そう言わなくても、教えるよ。お前の気持ちは俺もよく分かるからな」

 和人はそう言って自分の手を強く握っていた。和人もアスナに会えないと聞いているため自分と同じ気持ちなんだろう。

「本庄雪乃、いやユキは所沢の病院にいる。そこで、まだ眠り続けているよ」

「……そうか……」

 それを聞くと優はゆっくりと息を吐きながら答えた。

「ユキもアスナも、その他約三百人もの奴がまだ閉じ込められている。カズ、お前が思うにこれはあいつ、茅場晶彦の仕業なのか?」

「いや、それは違うと思う。お前が消えた後、俺とアスナとユキは消えていく浮遊城を見た後、茅場晶彦と会ったんだ。そこで、茅場晶彦は俺達にクリアおめでとうって言った。俺はあいつは自分の目的が終わったのにこんなことをするとは思えない」

「そうか。俺もそう思うんだが、もう一つ。俺は何か手がかりがあると思うんだ」

 そう言って優は自分の部屋から持ってきていたカバンから、ヘッドギアを取り出す。所々傷やはがれている部分はある
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