第二十八話 ギシン星での戦い
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わらない。
「そこでだ」
「ズール、今度こそ貴様を」
タケルは怒りに満ちた目でそのズールを見上げていた。
「倒す、何があろうとも!」
「マーズか」
「そうだ、御前を倒す男だ」
「ここで一つ貴様に言っておくことがある」
「何っ!?」
「マーグもいるな。ならば余計にいい」
彼も見て言うのだった。
「御前達の両親を殺したのは私だ」
「何っ!?」
「まさか」
「霊帝は殺すつもりはなかった」
「しかし貴様は」
「まさか」
「そうだ、私が隙を見て殺したのだ」
そうしたというのである。
「そして私は今この星を己のものにしている」
「貴様!」
そこまで聞いてだった。激昂する声をあげるタケルだった。
「父さんと母さんの仇!」
「私が憎いか」
「そうだ、憎い!」
怒りに満ちた声だった。
「何があろうとも!貴様を倒す!」
「倒すというのか」
「今からそこに行く!そして!」
「ならば来るがいい」
ここでも自信に満ちている言葉だった。
「私の前にだ」
「その言葉、忘れるな」
こう言ってだった。そうしてであった。
彼等はそのままそれぞれの艦に入る。すぐに大河が指示を出す。
「では諸君」
「はい」
「それじゃあ」
「行くとしよう。この惑星での最後の戦いだ」
こう告げるのだった。
「いいな、それではだ」
「タケルさん、それじゃあ」
「今から」
「うん」
今は冷静さを取り戻していた。そのうえで応えていた。
「わかってるよ」
「マーズ、いいか」
マーグもここで言う。
「私もいる」
「兄さんも」
「両親を殺されたのは私も同じだ」
双子である。それは当然のことだった。
「だからだ」
「そうだね。それじゃあ」
「共に行こう」
また言う彼だった。
「それでいいな」
「そうだね。だったら」
「ズールは私達で倒す」
マーグははっきりと言い切った。
「いいな、それではだ」
「そうだね。俺だけじゃない」
「そして御前は一人でもない」
マーグはこのことも告げた。
「わかったな、それではだ」
「じゃあ行こう」
「ズールとの最後の戦いだ」
それはもうはっきりしていた。そうしてだった。
宇宙に向かう。その動きは早かった。
ディアッカはその中で言うのであった。
「しかしよ。俺気になるんだけれどよ」
「何がなんだ?」
「いや、あのズールっておっさんな」
彼のことだとアスランに返す。
「宇宙空間にも出てたよな」
「ああ」
「普通の人間じゃないよな」
このことを言うのだった。
「あれがパイロットじゃないとなるとな」
「ガルーダみたいに機械とか?」
今言ったのはジャックだった。
「そういうのかな」
「何か人間だというのではな
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