第二十八話 ギシン星での戦い
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たな!」
「やっぱりね!」
その声を聞いてもだ。誰もが言うのだった。
「ズール皇帝!」
「遂にここで!」
「そうだ、私だ」
まさにその彼だった。彼がいたのはだ。
ギシン星の空にいた。そこを覆って巨大な姿をさらしていた。それは。
「ホノグラフィーか」
「そうね」
「あれは」
「その通りだ」
ズールもそれは否定しなかった。
「これは私の幻影だ」
「やっぱりそうかよ」
「はったりだっていうのね」
「それでどうするつもりだ!」
「一つ言っておこう」
そのズールからの言葉である。
「私は今宇宙にいる」
「宇宙に!?」
「じゃあ今ここにいるのは」
「貴様等の戦いは全て見せてもらった」
ズールは既にその言葉を勝ち誇ったものにさせていた。
「全てだ」
「手の内を見る為に!?」
「その為に」
「その通りだ」
まさにそうだというのだった。
「それによってだ」
「くっ、しまった」
「そんなことを」
「そうだ、最早貴様等に勝利はない」
こう告げるのだった。
「万に一つもだ」
「おいおい、万に一つだって?」
「じゃあ確実ね」
「そういうことだな」
ゴーショーグンの面々は今のズールの言葉にも明るく返す。
「俺達に無理だっていうのなら」
「せめて兆分の一って言わないとね」
「まあそれでも無理だけれどな」
「余裕か」
ズールは三人のその言葉を聞いて返した。
「それでもか」
「そういうことさ。じゃあ今から」
「余裕で勝ってあげるから」
「楽しみにしておいてくれな」
「その通りだ。万に一つだと?」
「それがどうしたというのだ」
「所詮その程度ということか」
カットナル、ケルナグール、ブンドルの三人も言う。
「では今から宇宙に行く」
「少し待っておくがいい」
「せめて兆分の一の危機でなければ乗り越えるに値する美しさではないな」
「それじゃあ。ズールだったわね」
シルヴィアも上を見上げて問う。
「今からそっちに行ってあげるからね」
「首を洗って待ってなさい!」
ゼオラも言い返す。
「今からね!」
「既に港は発見しています」
フェアリは既にそれを押さえていた。
「それでは今すぐに」
「よし、じゃあな」
「行きましょう」
男秋水と女秋水が言った。そうしてだった。
二人だけでなく全員がだ。その港に向かいだ。
すぐに向かおうとする。しかしズールは何もしようとはしないのだった。
「動かない!?」
「これは一体」
「何故!?」
「言った筈だ」
ズールはそのまま宙に己の姿を見せている。
「貴様等は宇宙で倒すとな」
「だからだってのかよ」
「それで」
「それでなの」
「そうだ、私の力を見せてやろう」
余裕に満ちた言葉は変
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