第二十四話 姉と妹と
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うか、一個方面軍の崩壊がそこまで影響するか」
それを聞いてまた言うワールだった。
「そしてそれによってか」
「はい、あの方々は動けません」
「しかも複数の星系においてです」
「くっ・・・・・・」
それを聞いてワールは今度は歯噛みした。
「それでか。七個の艦隊が全て動けないというのか」
「そうです、直属の艦隊しかです」
「動けません」
「決断する時が来るか」
ワールはまた言った。
「それではか」
「はい、今はです」
「ここは防ぐしかありません」
「我等だけで」
「それでか。反乱を鎮圧するまでの間にロンド=ベルを引きつけるか」
それだというのだ。
「それの意味もあってか」
「それがズール様の御考えなのですね」
「それでなのですか」
「ではここは」
「我々は」
「そうだ。出来るだけ戦う」
ワールは意を決した。その間に陣を組んでいた。
「しかしだ。時が来ればだ」
「はい、その時は撤退ですね」
「この星から」
「責任は私が取る」
こうまで言うのだった。
「いいな、それでだ」
「はい、それでは」
「そうさせてもらいます」
部下達も頷いた。そうしてだった。
彼等はそのまま戦う。惑星の他の軍も来た。そのうえで戦い続ける。
広大な平原で両軍は戦い続ける。ロンド=ベルは攻めバルマー軍は防ぐ。その中の攻防は確かにロンドベル優勢のまま進んではいた。
だがその中でだ。マーグは言うのだった。
「これは時間稼ぎだな」
「時間稼ぎ!?」
「それなのですか」
「そうだ、やはりそれで間違いない」
こう言うのであった。
「それはだ。だが」
「だが?」
「といいますと」
「何故時間稼ぎをするかだな」
マーグはそれも見ていたのだ。
「それが問題だな」
「この辺りのバルマー軍にも何かとあるのですか」
「そうなのですね」
「そうだ、それだ」
また言うマーグだった。
「それも調べておくか」
「そうだな」
大文字もマーグのその言葉に頷いた。
「今回の戦いは威力偵察の意味もあったがだ」
「はい」
「だからこそですね」
「敵を知り己を知れば百戦危うからずだ」
孫子の言葉だった。
「だからこそだ」
「はい、調べておきましょう」
「是非」
「この宙域のバルマー軍の兵器はわかった」
まずはそれを見る戦いであった。
「そして次はだ」
「はい、情報収集ですね」
「この星の戦いの後は」
「そうだ、戦いを止めてそれにかかる」
そうするというのだ。
「それで宜しいかと」
「はい、それでは」
「そうしましょう」
これからの方針も決めた。そうしてだった。
彼等は攻め続ける。バルマー軍は防戦一方だ。しかし粘り強く生き続けている。
その中でワー
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