暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜ニ人目の双剣使い〜
過去の出会い
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いう意識はないのか?

「わからないのか?」

「止めに来たの?」

「……そうだが?」

ふーんと言いながら俺の体を無遠慮にじろじろ見る。筋肉はついているが制服の上からはわからないと思うが?

「この子。人殺しよ?」

ニヤニヤしながらその女は言った。囲まれている朝田詩乃の肩がビクッと動く

「知ってるよ」

「知ってて助けるの?もしかして体でタラシ込まれちゃった感じかな?」

ギャハギャハと下品な笑い声をあげる男たち
プチンと頭の中で何かが切れる音がした
ああ、これが堪忍袋の尾が切れる音か、と頭の片隅で他人事のように思った

「黙れよクズ共」

低い口調でそう言うと男たちは笑うのをやめた

「人殺し?おまえらは襲われたのかよ、その子に」

答えは沈黙。当たり前だ。朝田詩乃が人を殺したのは正当防衛。自発的に殺したのではない

「おまえらはその時どういう状況かも知らずにいじめているアホか?それとも知ってていじめているクズか?」

まあ後者だろうが

「ごちゃごちゃ言ってんじゃねぇよ!」

取り巻きAが襲ってきたが、素人丸出し。頭を軽く下げて拳をかわすとカウンターで顎にフックを当てた
脳を揺らした一撃で気絶した

「次はどいつだ?」

俺を囲む男たち。女は一歩引いたところから見ている

「全員で同時に行きな!」

同時攻撃するだけの頭はあったらしい
まあ、素人四人とたかが知れてるが

まずは後ろから来た拳をかわすとそのまま足に引っかけ合気道の要領で投げる
そいつは見事に前から来ていたやつと正面衝突
続いて左右から来ていたやつの拳を受け止めると強く押す
よろめいた二人の顎に一発いれて気絶させ、続いて前で衝突している二人の首に手刀をいれ気絶させる
この間約二秒
まあ、素人相手ならこんなもんか

「チッ……」

女は逃げて行った。わざわざ追いかけて行って制裁を加える価値もないしいいか
朝田詩乃の方を見るとまたビクッってする
……なんか傷つく

「大丈夫か?」

「なんで助けてくれたの?」

完全に恐がってるな

「人を助けるのに理由はいるか?」

「……助けてくれてありがとう。でも、もう私には関わらないで」

まあ……それは無理だな

「……なに?」

走り去ろうとしたので手を掴んで止めた
すると怪訝さと恐怖が混じったような表情をしていた

「いや……」

何を言えばいいんだ?
咄嗟に止めたけど……

「何もないなら離して」

そういえばなんで俺はここまでこの少女のことを気に掛けてしまうのだろう
似ているから?
確かにそれもあるが違う
正義感にかられて?
あり得ないな
少女の顔を見る

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