第二十話 シャピロの本性
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だった。忍はシャピロを見据えながらその攻撃をかわしていた。そうしてそのうえで彼も攻撃を放つ。
「忍、あれだな」
「そうだ、あれだ!」
こう亮に返す。
「断空砲だ!」
「よし、行け!」
「喰らえシャピロ!」
照準を合わせながらシャピロに対して叫ぶ。
「これで手前を地獄に叩き落してやるぜ!」
そうしてその砲撃を敵艦にぶつける。それはかなりのダメージだった。動きが止まった。
「やった!?」
「いけたね」
雅人と沙羅が会心の笑みを浮かべる。
「これでシャピロも」
「終わった?」
「いや、まだだ」
だがここでアランが言った。ブラックウィングでダンクーガの横にいる。
「この程度で沈む奴じゃない」
「そうだな」
忍もそれはわかっていた。
「これ位じゃな。あいつは死なないぜ」
「けれどさ、敵艦は」
「今にも沈みそうだよ」
雅人と沙羅がそれを言う。
「それで何で?」
「シャピロの奴も」
「普通はそうだな」
亮も二人と同じだと見ていた。
「このままな」
「あいつは自分しかない」
だがここでまたアランは言った。
「ならばだ」
「へっ、自分だけでも生き残ろうとするぜ」
忍はシャピロを見据えながらその目に嫌悪を見せていた。
「部下を見捨ててもな」
「そうだな」
ここで刹那が彼の言葉に頷いた。
「自身を神と思う輩はだ。自分だけは生きようとする」
「それならやっぱり」
「ここは」
「そうだ、逃げる」
刹那もそう見ていた。
「部下を見捨ててな」
「果たしてそうするかな」
「そんな卑怯なこと」
だが多くの者はそれを容易には信じようとしなかった。
「幾ら何でもさ」
「そこまで卑怯なことはしないんじゃ」
「いや、逃げる」
忍は周りの言葉に従わなかった。
「あいつは絶対に逃げるな」
「逃げるって本当に?」
「まさか」
「見な」
しかし彼はそのシャピロの乗艦をダンクーガで指差した。するとだった。
一機のシャトルが去った。これでもうわかった。
「本当に自分だけ逃げるか」
「何て野郎・・・・・・」
「あれが神って」
「そんなものだ」
刹那の言葉は醒めたものだった。
「自分さえよければいいのだからな」
「だからああする」
「そういうことなの」
「そうだ、だが戦いは続く」
それはだという。
「フロンティアを何としても陥落させる」
「そしてイルイちゃんがいたら」
「手に入れてその力を」
「そうする、間違いなくな」
また言ったゼンガーだった。
「その為にだ」
「来るのならそれなら」
「倒してやるか」
こうしてだった。指揮官がいなくなろうとも迫り来るムゲ帝国軍を倒していく。やがて彼等は一機もいなくなり残ったのはロンド=ベルの面
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