第二十話 シャピロの本性
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ラッセルが最初に言った。
「食べに行きますか、それを」
「よし、それなら俺も」
「私も」
アラドとゼオラも乗った。
「丁度腹ペコだったんですよ」
「丁度いいですよね」
「そうですね。私もラーメンを食べたいと思っていたところですし」
「俺もだ」
ラーダとカイも加わってきた。
「それでは是非そこに」
「行くか」
「よし、話は決まりだ」
ヴィレッタは二人の言葉を受けて述べた。
「その店に行くとしよう」
「はい、それなら」
「今から」
こう話してだった。六人でそのゼントラーディのラーメン屋に入った。そこで出て来たラーメンはさながらプールであった。
全員そのラーメンの上にボートで乗ってだ。ラーメンを食べはじめた。
「麺の細さとかチャーシューやネギやもやしが人間用の大きさなのは」
「これはどういうことかな」
「かなりわからないですけれど」
「気にしないことだ」
ヴィレッタがアラド達に対して言う。
「では食べていくぞ」
「ええ、しかし本当に凄い量ですね」
「これだけあったら食べられるかな」
「どうかな」
困った言葉だった。
「これだけ食べられたらいいけれど」
「うわ、まだあるし」
「何十人分はありそう」
「一人辺り十人前は充分にありますね」
ラーダもラーメンの中に箸を入れそのうえで食べながら述べる。
「食べがいがあります」
「しかも量だけじゃないですよ」
当然アラドも食べている。
「味だってかなり」
「そうね。スープも美味しいし」
ゼオラはレンゲでスープを飲んでいた。トリガラの比較的あっさりとしたスープだ。
「それに卵もあるし海苔もあるし。このメンマだって」
「全てのバランスがいい」
カイも言う。
「見事だな」
「幾らでも食べられますね」
またラッセルが言った。
「これは食べられるかも」
「油断は禁物だ」
だがここでヴィレッタは言った。
「最後まで気を抜かずに食べるぞ」
「はい、それじゃあ」
「最後まで」
こう話して食べていってだ。皆遂に食べきった。麺と具は一本もなくなり勝利を収めたのである。
だが食べ終えてだ。アラドが漫画の如く膨れたその腹で横たわりながら言うのだった。
「うう、もう満腹」
「あんた一番食べたからね」
「ここまでラーメン食ったのはじめてだからな」
こうまで言うのだった。
「いや、本当にさ」
「そうだったの」
「二十玉は食ったぜ」
そこまで食べたというのだ。
「いや、もっとかな」
「多分」
そこまでだとゼオラも言う。
「食べたわね」
「だろ?もう満腹」
「私も。確かに」
「これだけ食べるのはもうそれだけで」
「冒険だな」
ラッセルもカイも言う。
「本当に凄い量でしたね」
「
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