第十九話 シャピロの見えないもの
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第十九話 シャピロの見えないもの
イデの謎をそのままにして。ロンド=ベルはさらに進む。その中でだ。
「ええと、何これ」
「また変なものが出て来たっていうか」
「そうよね」
皆でゲームをしている。その中でのやり取りだった。
「この敵強過ぎるし」
「それも滅茶苦茶」
「だからこの会社のラスボスはおかしいだろ」
見ればRPGをしている。そのうえでのやり取りだった。
「駄目だ駄目だ」
「このレベルじゃ勝てないわよ」
「全く」
そして遂にコントローラーを投げ出す。プレイしているのはトールだった。
そのうえでだ。周りを見回して皆に問う。
「こいつどうやって倒せばいいんだよ」
「トール、見ていたが」
サイがその彼に怪訝な顔で言ってきた。
「光の玉は使わなかったのか?」
「何だよ、それ」
「だから光の玉だ」
彼が言うのはそれだった。
「光の玉は使わなかったのか」
「それ何?」
トールはサイに言われても目をしばたかせるだけだった。
「はじめて聞くけれど」
「えっ、それ嘘でしょ」
樹里はトールの今の言葉にすぐに目を顰めさせた。
「光の玉ってこのシリーズの定番じゃない」
「そうなの?俺このシナリオからはじめたし」
「いや、ぜんぜん知らないっていうのは」
「有り得ないんじゃ?」
「ねえ」
皆トールの話を聞いてそれぞれ言い合う。
「そんなのすぐにねえ」
「わかるっていうか」
「このシリーズ凄い有名だし」
「いや、俺さ」
そのトールの反論である。一応全滅からやりなおしはしている。
「最後の幻想シリーズばっかりやってきたから」
「じゃあこういうのはしたことない?」
「そうなの」
「そうなんだよ」
こう皆に話すのである。
「実はさ。この竜を求めてのシリーズははじめてなんだよ」
「それも珍しいな」
カナードはトールの今の言葉を受けてこう言った。
「今はじめてするのもな」
「そうか?」
「いや、確かに珍しいよ」
カズイもそうだと言う。
「俺一応シリーズは全部したけれどさ」
「そんなに珍しいのか」
「ううん、確かにそうですね」
トビアにもそれは否定できなかった。
「僕もそう思います」
「そうなんだ。結構珍しいだ」
「それでだ、トール」
サイが真面目な顔でまたトールに言ってきた。
「光の玉は地上に行ってだ」
「ああ」
「それで竜の女王の城で手に入る」
そうだというのだ。
「そこにあるからな」
「へえ、そうなんだ」
「それをラスボスに対して使う」
「そうしたら倒せるんだ」
「そうだ、さもないとだ」
サイの細かい説明は続く。
「倒せるという噂もあるがまず倒せない」
「そうだったのかよ」
「わかっ
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