第十七話 シャピロの思惑
[1/13]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
第十七話 シャピロの思惑
「しかしだな」
「そうだな」
ブライトとアムロがラー=カイラムの艦橋で話をしていた。
「ムゲ帝国は次が」
「三将軍の最後の一人だな」
「間違いなく出て来る」
こう予想していた。
「そしてあの男もな」
「ああ、出てくるな」
それを言うアムロだった。
「シャピロ=キーツだったな」
「そうだ、あの男だ」
まさに彼だった。
「あの男も出て来るだろうな」
「出て来ない方がおかしいな」
アムロはこうまで言う。
「やがてな」
「さて、その時だが」
また言うブライトだった。
「何時かだな」
「今ではない可能性もあるか」
「そうだ、ある」
ブライトはこうも見ていた。
「その可能性もある」
「今ではなくてもか」
「そう思う。そしてその時だが」
「ああ、その時は」
「獣戦機隊が問題だな」
彼等のことを念頭に置いていた。
「彼等だな」
「そうか。彼等か」
「彼等には気をつけてくれ」
アムロへの口調が頼むものになっていた。
「くれぐれもな」
「ああ」
「わかってくれているか」
「俺もだ」
笑って返してきたアムロだった。
「それがわかるようになったかな」
「そうか」
「それだけ歳を取ったということか」
「ふふふ、それは私もだな」
アムロが歳の話をするとブライトもそれに乗った。
「私にしてもだな」
「御前もか」
「一年戦争も遠い昔になった」
確かにそれはもう記憶の彼方になってしまっていた。
「あの時は私も御前もな」
「そうだな。まだ若かった」
「若いから色々とあった」
これも事実だった。
「私もまたな」
「お互いよく喧嘩もしたな」
「そうだったな」
こんな話をしながら過去も振り返っていた。そうしてだった。
「飲むか、これから」
「そうだな」
自然とこんな話になった。
「さて、それならだ」
「二人で飲むか?」
アムロはこうブライトに問うた。
「今からバーボンでも」
「いや、待ってくれ」
だがブライトはここでまた言うのだった。
「二人で飲むのはいいが」
「バーボンは駄目か」
「今ウイスキーでいいのがある」
それだというのだ。
「それはどうだ?」
「そうか。ウイスキーか」
「ああ、それだ。それはどうだ?」
「そうだな。悪くないな」
アムロもそれに乗った。彼はウイスキーもいけるのだ。
「それならだ。氷も用意してな」
「食べるのは何がいいか」
「チョコレートはどうだ?」
それはだというのだ。
「甘いものとウイスキーは合うからな」
「そうだな。それもいいな」
こんな話をしているうちに自然とブライトの部屋に移っていた。そうしてだ。
テーブルの上にウイスキーが出ている。氷とコップもだ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ