第三幕その四
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くすんだ金髪の若い男に対して言った。
「御前は字はあまり読めない。そんな御前に彼女は優しく教えてくれた。だからあの手紙が書けたんだったよな」
「そうだ・・・・・・」
その男も頷いた。
「御前も、御前も」
彼は周りにいる男達に顔を向けながら言った。
「皆ミニーに恩を受けている筈だ。当然この俺もその恩を今返さなくて何時返すというんだ?」
誰も答えられなかった。ソノーラの言葉に誰もがその心を揺るがせていた。
「アッシュビー、あんたも俺と同じ意見だよな」
彼はアッシュビーに対して話を振った。
「それは・・・・・・」
「あんたはいつも言っていた。西部の男は恩は決して忘れないと。だったら今その恩を返そうじゃないか」
「しかし・・・・・・」
彼も容易には言えなかった。
「俺達は確かに荒くれ者だ。しかしそんな俺達だって人間だ。人間ならこういった時にはどうするべきかわかるだろう!?」
「・・・・・・・・・」
ソノーラの言葉は熱を帯びてくる。だが皆まだ頷けない。
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