第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(6)
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がいた。
かつてキン肉マンが銀のマスクと共に、黄金のマスクをめぐって悪魔将軍率いる悪魔六騎士と戦った。そして激闘の果てに、兄である黄金のマスクと、弟である銀のマスクはひとつとなり、完全のマスクとなった。
キン肉神殿にあるはずの完全のマスクが、なぜだか今はキン肉マンルージュの前に現れている。
『弟よ、なぜだろうか……あの少女と接しておると、口の裏がむずむずする……顔中に鳥肌がたつような……冷ややかなようで、妙にほっこりしたような……くすぐったくもあり、たまらなく切ない気持ちにさせられる……ううむ、わたしには理解できぬ、あの少女は……』
『そうかな、僕は純粋に可愛いと思うけどな。この子は現代という時代を象徴する、究極の存在な気がするけど』
『感じ方は人それぞれということか……ううむ、なんとも釈然とせぬ……』
『あ、ルージュちゃん、こっちを見てるよ。兄さん』
『ぬあにぃッ!?』
完全のマスクとキン肉マンルージュの目が合う。ふたりは見つめあったまま、微動だにしない。そしてしばしの沈黙が流れる。
“カァッ!”
突然、何の前ぶれもなく、完全のマスクは強く光りだした。
「きゃぁうッ!」
キン肉マンルージュはまぶしさに耐え兼ね、手の平で目を隠す。
やがて光は弱まり、キン肉マンルージュは目を細めて辺りを見渡す。
『少女よ』
声を掛けられたキン肉マンルージュは顔を上げて、完全のマスクに目を移す。
そこにはキリッとした完全のマスクがいた。威厳と気品溢れる雰囲気を漂わせながら、完全のマスクは落ち着き払った声で話しだす。
『少女よ。ここは超人墓場の入り口。そしてこれは、死者の大扉。この大扉を通ったが最期、生命の玉を4つ揃えるまで出ることはかなわぬ』
キン肉マンルージュは、ひゃあッ! と声を上げて大扉から離れた。
「……ええと……超人墓場? ……ってことは……」
ぶつぶつと独り言を呟くキン肉マンルージュは、何かに気がついたように顔を上げる。
そしてうるうると目を涙でいっぱいにして、完全のマスクに言葉をこぼす。
「……わたし、死んじゃったの?」
『そなたはまだ死してはいない。超人の死とは、魂が超人墓場に入った時点で成立する。今のそなたは仮の死、文字通り仮死状態にいる』
「……本当に?」
『本当だ』
「ホントにほんとッスル?」
『……? ……ホントにほんとッスルだ』
「ファイナルマッスル?」
『……?? ……ファイナルマッスルだ』
キン肉マンルージュは、ぱあッと輝かんばかりの笑みを見せ、ぴょこんと飛び跳ねた。
「よかったッスル!」
キン肉マンルージュは手でハートを作り、完全のマスクに向けて突き出
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