第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(6)
[16/18]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
しゃぴしゃりッ”
大粒の汗が、キャンパス上、そしてリングの外にまで降り飛んでいる。
「この大量の汗……ま、まさか! ですぅ!」
ミーノはハッとして逃げ回るキン肉マンルージュを注意深く見つめた。
「ああ……や、やっぱり……ですぅ」
逃げ回るキン肉マンルージュは全身から汗を噴き出させ、びっしょりに濡れてた。そしてキン肉マンルージュの身体から流れ出た汗は、逃げ回る勢いで飛び散り、周囲に汗を飛散させていた。
この異常な光景を前にして、今まで口を閉ざしていたマリが静かに口を開いた。
「真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュの体力を奪う作戦だったようね。あくまで攻撃はせずに、相手のことを追い詰めて、逃げまどわせて……そして、自滅するのを待っているわ」
ミーノはくやしそうに、手についているキン肉マンルージュの汗を握り締めた。
「マッスルアフェクションのコントロールが脳にとてつもない負担をかけることを、真・悪魔将軍プペはよく知っているのですぅ……真・悪魔将軍プペ自身、デヴィルディスペアの扱いに長けた熟練者なのですぅ……だからこそ、自ら攻撃するような真似はしないで……攻撃をするよりも、マッスルアフェクションが与える負担の方が、遥かに苦しいものだと知っているから……このようなやり方を……ひ、ひどいのですぅ……」
必死になって逃げているキン肉マンルージュに、真・悪魔将軍プペは追い討ちをかける。
「プペプペプペプペプペッ! ほうれ、もっと速く逃げないと、後ろからぶすりといくぞ?」
真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュの背中を、剣でつぷんッとつついた。
「ひぃやぁうッ!」
キン肉マンルージュは更に必死になって、スピードアップする。
「だ、ダメなのですぅ! そ、それ以上は! キン肉マンルージュ様が壊れてしまうのですぅ!」
真・悪魔将軍プペは愉快とばかりに笑い上げる。
「プペプペプペプペプペッ! ミーノよ。このションベンガキ超人の身を案じて、動きを止めろなどとアドバイスするのはよいがな。だがもし、こやつが中途半端に動きを止めたならば、余は容赦なくこの剣で串刺しにするぞ」
ミーノは口をつぐんでしまう。
動き続ければ自滅、動きを止めれば剣で串刺し……ミーノは言葉を失ってしまった。
「ミーノちゃん、今は凛香ちゃんを信じましょう。凛香ちゃんなら、きっと現状を打破できるわ……ね、ミーノちゃん。相手を信じること、そして見守ること、それは決して、簡単なことではないのよ。セコンドの役目はね、あの子が必要なときに、必要な言葉を掛けてあげること。それができなければ、ここにいる資格が無いもの」
「マリ様……そ、そうなのですぅ……キン肉マンルージュ様……まだきっと、大丈夫なの
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ